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- 福祉のまちづくり研究会第4回全国大会のご案内
- 21世紀の幕開け~福祉のまちづくりは暮らしづくり生きがいづくり~
8/2, 3に全国大会開催
今年の全国大会は東京都立保健科学大学(東京都荒川区)にて8/2(木)、3(金)に 開催されました。
福祉のまちづくり研究会第4回全国大会のご案内
21世紀の幕開け~福祉のまちづくりは暮らしづくり生きがいづくり~
第4回全国大会大会長 寺山久美子
福祉のまちづくり研究会は、まちづくりに係わる工学・福祉保健医療・行政等様々な分野の人々が連携結集し、「市民生活機会均等と生活の質の向上をはかる<新たな福祉のまちづくり>の展開を目指した学際的な研究会です。1997月に発足した本会も約4年を経過し、年々研究内容も充実してまいりました。
この度第4回全国大会を東京都立保健科学大学を会場に開催することになりました。本大会は21世紀初の全国大会ということもあり、テーマを「21世紀の幕開け~福祉のまちづくりは暮らしづくり生きがいづくり~」と定めました。21世紀は「豊かな時代」と予想されています。物質的のみでなく「心の豊かな時代」でもありたいと願います。高齢者・障害者も生きがいをもって地域の中で自立生活を送ることができる社会でありたいと願います。福祉のまちづくりは、まさにその為に不可欠のものです。21世紀初頭にあたり、福祉のまちづくりのあり方と方策を、たくさんの方にご参集いただき討議を深めていただきたいと考えておりました。
1.日 時:2001年 8月 2日(木)、3日(金)
2.会 場:東京都立保健科学大学(東京都荒川区東尾久7丁目2-10、TEL : 03-3819-1211)
3.テーマ:21世紀の幕開け ~福祉のまちづくりは暮らしづくり生きがいづくり~ 4.主 催:福祉のまちづくり研究会
5.後 援:国土交通省、厚生労働省、経済産業省、警察庁、東京都、荒川区、東京商工会議所 (社) 日本作業療法士協会、(社) 日本理学療法士協会、日本生活支援工学会、東京保健科学学会、(社) 土木学会、(社) 日本建築学会(以上予定を含む、順不同) 6.定 員:500名
7.参加費:正会員 5,000円、学生会員 1,500円、非会員 8,000円、学生非会員 3,000円
いずれも資料集代含む。基調講演のみの参加は無料
10.プログラム(予定)
-8月2日(木)-
09:00~10:30 研究発表1(会場:講堂、大視聴覚室、講義室3、講義室4)
10:40~12:10 研究発表2(会場:講堂、大視聴覚室、講義室3、講義室4)
→ 詳細は研究発表プログラムを参照
12:10~13:00 昼食休憩(食堂)
13:00~13:30 総会(会場:講堂)
13:30~15:00 基調講演(会場:講堂) → 公開講座の対象のため無料
①「誰もが参加できるコミュニティーを目指して」(13:30-)
講師:横浜市総合リハビリテーションセンター所長 伊藤利之
②「情報化社会-人と福祉」(14:15-)
講師:東京電機大学工学部情報通信工学科教授 斎藤正男
15:15~17:30 研究討論会
①「福祉のまちづくり-21世紀への展望」(会場:講堂)
コーディネーター:秋山哲男(東京都立大学)
高橋儀平(東洋大学)
討論者:関根千佳(ユーディット)
河合俊宏(埼玉県総合リハビリテーションセンター)
鎌田 実(東京大学)
②「介護保険と福祉のまちづくり」(会場:大視聴覚室)
コーディネーター:溝端光雄(東京都老人総合研究所)
吉川和徳(板橋区おとしより保健福祉センター)
討論者:高橋龍太郎(東京都老人総合研究所)
鳥海房江(特養ホーム清水坂あじさい荘)
橋詰 努(東京都地域福祉財団)
18:00~20:00 懇親会(食堂) 会費:5,000円
-8月3日(金)-
09:00~10:30 研究発表3(会場:講堂、大視聴覚室、講義室3、講義室4)
10:40~12:10 研究発表4(会場:講堂、大視聴覚室、講義室3、講義室4)
→ 詳細は研究発表プログラムを参照
12:10~13:00 昼食休憩(食堂)
午 後 見学会(屋外ワークショップ) → 詳細は見学会のご案内を参照
3コース(定員制、先着順)
①さいたま新都心見学コース
②健和会グループの実践見学コース
③都老研・おとセン見学コース
11.見学会のご案内(屋外ワークショップ)
日 時:8月3日(金)午後(コースにより集合場所が異なります)
参加費:無料(但し、現地までと見学時の交通費は各自負担)
申込み:別紙の申込書にてお申し込みください
見学先:以下の3コース(各コースとも現地集合2時)
・各コースとも定員制、先着順です
・定員を超過した場合は、他のコースに変更していただく場合があります
・集合場所や時間等に変更がある場合は、当日会場にてお知らせいたします
①さいたま新都心見学コース
概 要:旧国鉄操車場跡地を中心とした区域で基盤整備が進められている
さいたま新都心は2000年5月にまち開きをしました。バリアフリー都市宣言のまちというだけでなく、防災拠点、情報発信の場としての機能も備えています。
今回は、バリアフリー計画の実際と関連施設を見学します。
案 内:高橋儀平(東洋大学)
定 員:25名(先着順)
見学コース:新駅駅舎、さいたまスーパーアリーナ、けやきひろば、その他の公共空間(但しイベントにより見学できない場合もあります)
見学時間:約3時間
集合場所:午後2時(さいたま新都心駅改札出口付近)
~会場から集合場所までの案内~
都電荒川線 徒歩 JR京浜東北線
「熊野前」a「王子駅前」Y「王子」 a 「さいたま新都心」
(約12分) (約27分) *他にも行き方はあります/乗り換え時間等は含みません
さいたま新都心の紹介HP:http://www.saitama-shintoshin.net
②健和会グループの実践見学コース
概 要:東京東部を中心に事業展開する特定医療法人財団「健和会」は、
「柳原病院」による在宅医療、24時間巡回型訪問看護・介護、
補助器具センターをはじめ日本の在宅ケアのパイオニアです。
今回はその活動の一端を紹介し、健和会グループの1つが運営
する新設の特別養護老人ホーム葛飾やすらぎの郷を見学します。
案 内:窪田 静(健和会補助器具センター)
定 員:20名(先着順)
見学コース:特別養護老人ホーム葛飾やすらぎの郷
見学時間:約3時間
集合場所:午後2時(JR金町駅改札出口付近)
~会場から集合場所までの案内~
地下鉄営団千代田線・
都電荒川線 徒歩 常磐線に直通
「熊野前」a 「町屋駅前」 Y 「町屋」 a 「金町」
(約6分) (約12分)
*他にも行き方はあります/乗り換え時間等は含みません
健和会HP:http://www.kenwa.or.jp/houjin/kenwakai.html
③都老研・おとセン見学コース
概 要:東京都老人総合研究所は、元気高齢者や病弱あるいは障害をも
つ高齢者に対する生活の質の向上を図るため、基礎科学、医学、
社会科学の3つの研究分野を柱として総合的に研究しています。
今回は、研究所の紹介と併設施設を見学します。また、板橋区
おとしより保健福祉センター(通称おとセン)は、区直営の在
宅ケアマネジメント機関として、平成3年よりトータルケアを
展開。介護保険制度導入にともない、保険者としての新たな役
割を担い始めたおとセンと、区市町村で初めて設置した介護実
習普及センターを見学、誰でも普通に当たり前の生活に向けた
取り組みを紹介します。
案 内:溝端光雄(東京都老人総合研究所)
定 員:20名
見学コース:東京都老人総合研究所 → おとしより保健福祉センター
見学時間:約3時間
集合場所:午後2時(東武東上線大山駅改札出口付近)
~会場から集合場所までの案内~
都電荒川線 徒歩 JR山手線 徒歩 東武東上線
「熊野前」a 「大塚駅前」Y 「大塚」 a 「池袋」 Y 「池袋」 a 「大山」
(約25分) (約3分) (約5分) *他にも行き方はあります/乗り換え時間等は含みません
東京都老人総合研究所HP:http://www.nbs-net.com/rouken/J_tmig/J_index.html
板橋区おとしより保健福祉センターの紹介HP:
http://www.localweb.ne.jp/e-kaigo/10sisetu/02/sis_02.html
情報のユニバーサルデザインと交通バリアフリー法
1. 情報のユニバーサルデザインとは
関 根 千 佳(ユーディット代表取締役)
世を挙げて、ITラッシュである。政府の予算もようやく確保され、高齢者・障害者に対応したIT機器を入れなくてはならないということで、福祉機器メーカーは大騒ぎらしい。これまで儲からないといわれながら、ささやかに機器を作ってきていた人々にとっては、やっと風が吹いてきたような印象だろう。
実際、前期高齢者と呼ばれる元気な層は、パソコンやインターネットの最も大切な見こみ顧客である。20代、30代へのITの普及はほぼ一巡した。しかし、日本にはまだ膨大な市場が残されている。あらゆる市場調査は、元気な50代60代がやりたいことの筆頭に、パソコンやインターネットを挙げている。ネット取引で有名な松井証券の顧客層は、45歳を中心に、きれいなカーブを描いている。通信白書が示す20代、30代をピークとしたITユーザー層とは明らかに違う層が、今後はITのユーザーとなる。また、年齢が高くなるほど、売買額も高い優良顧客なのである。2005年には成人人口の50%以上を占める50代以上は、こだわりを持つ消費者であり、納税者であり、有権者でもある。この人々が今後、なだれを打ってIT産業の顧客になっていくだろう。この層にいち早く対応した企業が、今後は市場を支配することになるかもしれない。
そのとき、ITはユニバーサルデザインであることが必須である。高齢者と孫が一緒に楽しめるような、使い勝手や内容であることが求められてくるだろう。これまではビジネスのためのものとして設計されてきたIT機器やインターネットのホームページは、今後、家庭で利用されるものとして考えられる必要がある。 しかし、PCのインターフェースそのものは、今はまだ若年層の多いアメリカが標準を握っているため、根本的な解決には至っていない。使いにくいアルファベットのキーボードに苦労し、マウスのダブルクリックと格闘する高齢者を、メーカーの若いデザイナーは認識しているとは言い難い。ユーザー層が声をあげることが必要である。このあたりは、通産省(現経済産業省) の情報処理機器アクセシビリティ指針が1999年に改定され、機器を作る際のメーカーの指針が明確にされている。機器自体にできるだけ配慮を埋めこんだり、支援技術と連動させて動くよう設計するなど、ユニバーサルデザインをより意識したものとなっている。
http://www.kokoroweb.org/guide/index.html
ただ、米国においては、リハビリテーション法508条の2000年の改定において、政府の調達基準を、障害者にアクセシブルなものでなければ「買ってはいけない」という明確な規定が出されている。これは、連邦政府にIT機器を納入したい世界中のメーカーに適用されるため、アクセシビリティやユニバーサルデザインの配慮が次第に広まるものと思われる。
また、ホームページの使い勝手やアクセシビリティも、重要な配慮点である。苦労してインターネットにアクセスしても、そのホームページが障害者や高齢者に配慮されていない場合が多いのである。例えば視覚障害者が音声で画面を読む際には、画像にALT というコメントをいれておかないといけないのだが、このことを知ってホームページを作成している人は、福祉関係者でもまだ少ない。柄のある絵の上に文字を書いたり、薄い黄色で文字を書いたりして、高齢者によみにくいサイトを作っている場合も多く、誰もが知らないうちに、加害者になってしまうこともある。ホームページを作成する際には、開発会社に、「アクセシビリティに配慮してください」と、要望することを忘れないでいただきたい。
高齢者・障害者に配慮したWeb ページの作成方法は、次を参照されたい。
(株)ユーディット 人にやさしいホームページを作成しましょう
http://www.udit-jp.com/ud-what/aguide/index.html
こころWeb からの提案
http://www.kokoroweb.org/tips/index.html
この件は郵政省( 現総務省) が取り組んでおり、情報バリアフリー委員会などでツールの開発や指針の普及を行っている。2000年11月6日のIT戦略会議でも、今後、省庁のホームページはアクセシビリティに配慮することが宣言された。新省庁のWebサイトに期待する。
海外においては、Webのアクセシビリティは、ポルトガルのように公的機関のサイトはすべてアクセシブルでなければならないという法律を持つところもあり、欧米では公的機関から率先して配慮を進めている。
アクセシブルなWebとは、障害者に特化した、特別なものを作ることではない。配慮を中に埋めこみながら、例えば視覚障害者の使う画面読みソフトと、完全に連動できるように作成するのが最もふさわしい解決策である。その際、誰にも魅力的であるように、かっこよく作ることが求められる。Web デザイナーこそ、ユニバーサルデザインを理解する必要があるのだ。
IT産業にユニバーサルデザインの観点を持ちこむこと。それが、弊社の課題であり、明日はわが身である高齢社会への備えであると思っている。
2. 交通バリアフリー法
バリアフリーに関する海外の法律の事例は、米国では1990年に「障害を持つアメリカ国民法(ADA )」、英国では1995年に「障害者差別(禁止)法(DDA )」が成立し、これらの経験を前提として日本の交通バリアフリー法ができたと言ってよい。また、わが国の経験においても「福祉のまちづくり」で道路・公園・建築物で20~30年、鉄道駅のバリアフリーはガイドラインで20年、モデル車両は10年、道路は通達等で30年の経験の上でできたものである。詳細な内容は以下の通りである。
交通バリアフリー法とは2000年11月に施行された「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」の略称である。この法律の主旨は「高齢者・身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の利便性・安全性の向上を促進するために、①交通事業者によるターミナル施設と車両のバリアフリー化、②市町村による駅及びその周辺の面的整備、の2つである。
① 交通事業者によるターミナル施設と車両のバリアフリー化
2010年までのバリアフリーの整備目標を定めている。具体的には、ターミナルは1 日の平均的な利用者が5000人以上の鉄道駅、バスターミナル、旅客船ターミナル、航空旅客ターミナルについて段差の解消、視覚障害者誘導用ブロックの整備、身体障害者用のトイレの設置等のバリアフリー化を実施する。車両については鉄道車両が51000台の30%を達成目標とする。同様に、乗合いバスのノンステップ車両が60000台のうち20~25%、旅客船が1100隻のうち50%、航空機が420 機の40%が各々目標である。
② 市町村による駅及びその周辺の面的整備
市町村による駅及びその周辺の面的整備は鉄道駅等の旅客施設を中心とした一定の地区(500 メートル~1 キロ程度)において、市町村が作成する基本構想に基づき、旅客施設、周辺道路、駅前広場等のバリアフリー化を重点的・一体的に整備する。
市町村が基本構想を作成する「特定旅客施設」は、1日5000人程度の旅客施設と同程度の利用がある施設、旅客施設を利用する徒歩圏内に、高齢者・身体障害者が利用する施設が多数存在する、などである。
バリアフリー法以後の動き
交通バリアフリー法以後の動きが少しずつではあるが進んでいる。交通バリアフリー法以後に動きだしたプロジェクトとして、①交通バリアフリー法に係わるガイドライン(運輸省政策局)、②交通バリアフリー法に係わる道路のガイドライン(建設省道路局)、などがある。両者ともバリアフリー法の移動円滑化基準では対応できない部分を強化し、より望ましい施設等を造ることを意図してスタートしたものである。ガイドラインは交通バリアフリー法できめられた基準を補完しより高い水準のターミナルのアクセス確保のための具体的な誘導基準等を検討しているものである。交通バリアフリー法と同様にパブリックコメントを2 -3 月頃に、また、道路についても交通バリアフリー法の円滑化基準を強化・補完するための検討を行なっている。特にユニバーサルデザインの観点が入っていることが特徴である。
また、バリアフリー法施行前から並行して動いているものとして、③船舶等の指針づくり(運輸系)、④モデル車両(運輸系)、⑤視覚障害者の音声誘導(警察庁)、⑥接遇(運輸系)、⑦鉄道の段差と隙間(運輸系)、⑧新幹線のアクセス対策(運輸系)等がある。
③船舶等の指針づくりは、全くはじめての取り組みで、白紙から作り上げた点でもっとも努力した分野である。④モデル車両(運輸省)については、バス・タクシーの具体的な寸法等の検討と、車いす使用者対応の技術的な指針の検討、鉄道については、車内のトイレ、車いす使用者のスペース確保等などの検討を行なっている。⑤視覚障害者の音声誘導(警察庁)は、ピヨピヨ、カッコウの音声の設置方法やその他ITS 導入等の検討を行なっている。⑥接遇(運輸省)に関しては、障害者の利用にどのように対応するかの接し方や介助の方法を交通事業者向けのプログラムとして策定中である。⑦鉄道の段差と隙間(運輸省)は、外国と比べ高くなってしまうこと等から望ましい段差とギャップを実験等により検討中である。
※運輸省(運輸系)と建設省は省庁再編により、2001年1 月6 日より国土交通省となっておりますが、本文中は旧称を用いています。
3.ハートビル法と福祉のまちづくり条例改正の動き
高橋 儀平(東洋大学)
交通バリアフリー法の整備義務化に後押しされるように、ハートビル法の見直しを含む建築物のバリアフリー化の検討が昨年10月より建設省(現国土交通省)内でスタートしました。ハートビル法は1994年の6月に公布されました。この法律は当時制定されつつあった福祉のまちづくり条例の制定を促進するために大きな役割を果たしましたが、法対象である特定建築物の整備を義務化する法ではありませんでした。また学校や共同住宅、事務所などは対象外とされていましたし、既存の建築物の改善についても言及してはいません。また、誘導的基準を満たす認定建築物の促進をPRしてきましたが、平成12年3 月末で1,428件にとどまっています。そこで、今回の検討は本格的な高齢社会に対応するために、これらの課題を再検討し、建築物のバリアフリー化を強化し、地方公共団体の福祉のまちづくり条例を側面から支援する目的で検討されています。
これまでに3回の委員会が開催され、整備義務化の可能性、整備対象建築物の拡大、整備基準の改正、既存建築物の整備方法などが話し合われています。年度内にもう1回開催される予定で、今年度内に大凡のバリアフリー化方針を確定した後、パブリックコメントに図られることとなっています。現在のところどの段階でパブリックコメントとして公表されるか未定ですが、今後交通バリアフリー法で触れられている重点整備地区の整備の実施に当たって、ハートビル法の義務化が重要であることは間違いありません。
一方、90年代初頭より制定がはじまった福祉のまちづくり条例も未制定1県(群馬県)を残すのみとなりました。現在ハートビル法の制定前後に条例化した公共団体では順次見直し時期にはいりつつあります。見直しの背景としては、少子高齢社会の進行、交通バリアフリー法などの新規法制度の制定、整備対象範囲の拡大、ユニバーサルデザイン概念の浸透、当事者参加などが挙げられます。既に東京都は見直しを完了し、平成13年1月改正しました。神奈川県でも現在見直し作業中、大阪府でも来年度見直しに着手する予定とされています。
これまでの見直しの傾向を見ますと、ベビーチェアや乳児室の導入など少子化対策、人工肛門装着者への対応、聴覚障害者などコミュニケーション障害への対応、小規模施設まで含めた整備対象(事前協議)範囲の拡大、整備基準の更新等が挙げられます。しかし依然として、既存の建築物の改善策は今後の課題として残されています。また、模範となるべき公共的施設が必ずしも十分な整備を行っていない場面も見られます。整備後の評価や整備改善への当事者参加については、各自治体とも模索中であるといえます。今後ハートビル法の見直し、交通バリアフリー法の実施と相まって一体的な地域環境の改善計画の立案が急がれます。
※パブリックコメント:交通バリアフリー法にもとづくガイドラインやハートビル法の方針や指針のおおよそのアウトラインが決まった段階で約1 ヶ月程度公表して、その意見をいただいてから最終的なガイドライン等をまとめる手続きのことを言う。
第1回バリアフリー・ユニバーサルデザイン教育シンポジウムのご案内
主催:日本建築学会建築計画委員会
ノーマライゼーション環境委員会
主査 高橋 儀平
今日における急激な少子高齢社会への移行は、建築や都市施設、あるいは私達が日常利用するさまざまな道具などの計画や設計に大きな変革をもたらしています。
およそ25年前、欧米諸国から持ち込まれたバリアフリーデザイン、90年代後半、米国から伝播したユニバーサルデザインは、住宅、公共的建築物,まちづくり、あるいはまた市民に対して生活意識の変革を求めています。
今回のシンポジウムは、このような背景を踏まえて、2000年1月に、全国の居住・建築系教育機関を対象に実施したバリアフリー・ユニバーサルデザイン教育に関するアンケート調査の報告、及び全国各地で先進的な取り組みを展開している教育関係者、行政、民間団体によるシンポジウムが目的ですが、同時に多方面の方々による経験交流を目的としています。
年度末にお忙しい時期ではありますが、どうぞお誘い合わせて奮ってご参加ください。
■主催日本建築学会建築計画委員会ノーマライゼーション環境小委員会
■共催日本建築家協会ハートビル部会、福祉のまちづくり研究会
■期日2001年2月27日(火) 13:00~17:00、17:30~懇親会
■会場日本建築学会1階ホール (最寄り駅 JR山手線田町駅下車3分)
■報告とシンポジウム 挨拶: 1:00~
報告: 1:15~
- 住居・建築教育におけるバリアフリー・ユニバーサルデザイン調査報告
- 住居・建築・土木教育における実践報告
- 企業・団体、自治体における専門家教育の取り組み
- 米国におけるユニバーサルデザイン教育
シンポジウム: 3:45~5:00
「バリアフリー・ユニバーサルデザイン教育と実践をめぐって」
シンポジスト:
- 住居・建築教育 (司会兼)高橋儀平(東洋大)、佐藤克志(日本女子大)
- 建築家 村上美奈子(計画工房)
- 他のデザイン教育 荒井利春(金沢美術工芸大)
- 自治体 横田恭子(静岡県)
- 障害当事者 川内義彦(アクセスプロジェクト)
■対象 建築・デザイン教育関係者、研究者、設計者、企業、自治体関係者、学生等
■定員 100名(定員になり次第締め切ります)
■参加費 会員2000円、会員外3000円、学生1000円(資料代を含む)
(共催関係団体の構成員は会員扱いです)
■申込方法: あらかじめ下記までFAXまたはe-mailで申し込んで下さい。
(社団)日本建築学会事務局研究事業部 榎本和正
TEL:03-3456-2057 FAX:03-3456-2058
E-mail:enomoto@aij.or.jp
セミナー「高齢社会の都市基盤整備と交通システム」開催のご案内
主催: 土木学会
(土木計画学研究委員会 高齢社会における交通システム整備の体系に関する研究小委員会)
担当: 近畿大学教授 三星 昭宏
社会の高齢化や人口の減少は、これまでの社会状況がまったく異なる状況へと変化することであり、これからの都市基盤整備の計画や設計の考え方や内容を変える必要がある。その中で、交通システムに関する検討が社会の活力の維持に対して非常に重要である。これに対応すべく、これまでの研究成果や施設の事例を整理し、高齢化の支店から見た計画の考え方・目標・技術・評価など現場で必要とされる体系をつくりあげる必要がある。また、高齢化の進展に対応して、わが国の制度そのものが大きな変革を遂げようとしている。平成12年4月には介護保健がスタートしており、5月には交通バリアフリー法が成立したが、これらの法律の枠にとどまらず、その理念の実現をめざし、多方面との連携の上で総合的な施策を実施していくことが必要であり、都市基盤整備を進めるうえでの機軸としていくことが求められている。しかしながら、このような取り組みの主役を担う地方自治体においては、都市や交通に関する整備指針が成熟しているとは言いがたく、今後、自治体・住民がわがまちをどうするかという基本命題をしっかり立てることが求められている。
2000年より「高齢社会における交通システム整備の体系に関する研究小委員会」が土木計画学委員会内に設けられて研究活動を行ってきたが、本セミナーでは、その成果の中から、これからの交通システム整備の基本的な考え方と課題、および具体的な問題とその対応について、紹介する。
■主催 土木学会(土木計画学研究委員会 高齢社会における交通システム整備の体系に関する研究小委員会)
■共催 長寿科学振興財団、福祉のまちづくり研究会
■期日 2001年3月14日(水)9:20~16:30
■会場 飯田橋セントラルプラザ15階 多目的ホール
(住所:新宿区神楽坂河岸1-1,JR総武線飯田橋駅下車 徒歩2分)
■プログラム
9:20~9:30 主催者挨拶
9:30~10:10 高齢社会の交通システム整備の考え方 三星昭宏
10:10~10:50 高齢社会の交通システム整備課題の基本的枠組み
横山哲(北海道開発コンサルタント)、大島明(国際航業)
10:50~11:00 休憩
11:00~11:40 交通バリアフリーと都市交通のユニバーサルデザイン
秋山哲男(東京都立大学)
11:40~12:20 福祉コミュニティと公共交通戦略 新田保次(大阪大学)
12:20~13:20 休憩
13:20~14:10 討論1 高齢ドライバーの安全対策
木村一裕(秋田大学)、山田稔(茨城大学)
14:10~15:00 討論2 高齢歩行者の技術的・政策的対策と課題
北川博巳(東京都立老人総合研究所)、坂口陸男(日本道路)
15:00~15:15 休憩
15:15~16:30 討論3 介護保険と福祉交通サービス
溝端光雄(東京都立老人総合研究所)、
藤井直人(神奈川リハビリテーション病院)、磯部友彦(中央大学)
16:30~16:40 閉会挨拶
■申込締切 2001年3月7日(水)
■定員 100名
■参加費 3000円(資料代含む)
■申込方法・内容問合せ 住所・氏名・所属・電話・メールをお書きの上下記に申し込みください。
茨城大学工学部都市システム工学科 山田稔
Tel:0294-38-5176/Fax:0294-38-5249
E-mail:yamada@civil.ibaraki.ac.jp
福祉のまちづくり研究会第4回全国大会論文集迫る!
平成13年度の大会(大会長 寺山久美子)は8月2日、3日の2日間、東京都立保健科学大学を主会場に開催されます。発表論文題目の登録締め切りが3月2日(金)となっています。原稿締め切りは6月1日(金)です。どうぞ奮って登録下さい。
問い合わせ: 第4回大会プログラム委員会委員長溝端光雄:東京都老人総合研究所生活環境部門
TEL: 03-3694-3241/FAX:03-3579-4776
大会事務局: 都立保健科学大学 作業療法学科 木之瀬隆
TEL:03-3819-1211/FAX:03-3819-1406
編集後記
年間4回を目ざす研究会の会誌「福祉のまちづくり研究」の拡大と共に、本ニュースレターと重ならない発行が必要となってきています。ニュースレターはどのように位置付けるか難しい時期ですが、できるだけ速報性を重視して年数回出す予定です。会員の皆様から御寄稿いただければ幸いです。
企画広報委員長 秋山 哲男
- 国の政策・施策について 4省庁5部局 「歩いて暮らせる街づくり」構想について
- 道路における歩行空間のバリアフリー化への取り組み
- 運輸省におけるバリアフリー施策の概要について
- 小都市を核とする中山間地域の交流促進戦略に関する調査
- 厚生省の政策について
- 国際高齢化連合(IFA)第4回世界会議参加報告
- リン・スウエン氏の講演会報告
- 第3回全国大会案内
- 大会発表論文応募要領
- 編集後記
国の政策・施策について 4省庁5部局
「歩いて暮らせる街づくり」構想について
建設省大臣官房政策課福祉環境推進室 課長補佐 荒川 辰雄
去る1999年11月11日、政府の経済対策閣僚会議において経済新生対策が策定されました。この中で、これからの少子・高齢社会にふさわしい安全・安心でゆとりあるくらしを実現するため、「歩いて暮らせる街づくり」構想を積極的に推進することが位置づけられました。
「歩いて暮らせる街づくり」構想の具体的内容は、以下の4つの視点で街づくりを総合的に実施していくものです。
1. 生活の諸機能がコンパクトに集合した暮らしやすい街づくり
高齢者でも自宅から歩いて往復できる範囲の中に、オフィス、商店街、公共サービス機関、医療機関、学校、保育所、文化娯楽施設など、通常の生活者が暮らしに必要な用を足せる施設が混在する街づくり
2. 安全・ 快適で歩いて楽しいバリアフリーの街づくり
子どもから高齢者まで安心して移動できるよう、自宅から街中まで連続したバリアフリー空間の確保された夜間も明るく安全な歩行者、自転車中心の街づくり
街中に誰もが住める街づくり
子育て所帯、高齢者所帯、独身者など幅広い世代の住民からなるコミュニティーの再生につながる多様な住まいを選べる街づくり
住民との協働作業による永続性のある街づくり
段階的な建て替え等を通じた施設整備にとどまらず、計画構想段階から施設整備後の維持管理や広場等における祭り、イベントなどの地域活動等も含めて、住民やNPOと行政の連携・協働作業で魅力ある街を育てていく、住民主役の街づくり
政府においては、経済新生対策決を受けて、内閣内政審議室長を議長、建設大臣官房総務審議官を副議長とし、警視庁、北海道開発庁、経済企画庁、環境庁、国土庁、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、自治省担当局長からなる関係省庁連絡会議を設置したところです。
今後この構想を推進するため、全国10箇所程度の地区でモデルプロジェクトを実施することとし、本年12月を目途に地方公共団体に対し公募する予定です。
道路における歩行空間のバリアフリー化への取り組み
建設省道路局道路環境課 課長補佐 横田 敏幸
1. はじめに
高齢社会を迎えるなかで、高齢者・障害者等誰もが安全に安心して活動し、社会参加できる道づくり・まちづくりを進めていくことが、ますます重要となってきています。
春と秋の全国交通安全運動期間を中心に行われる交通安全総点検においては、道路のバリアフリー化に関する改善要望がもっとも高くなっています。
こうした背景のもと、建設省においては、「新道路整備五箇年計画」及び「特定交通安全施設等整備事業七箇年計画」等に基づき、利用者の視点を踏まえながら歩道などの整備を積極的に進め、人にやさしい道路・都市空間の整備、公共交通機関の支援を図り、高齢者・障害者など誰もが安全に安心して社会参加でき、快適に暮らせる生活環境の確保に努めています。
注)交通安全総点検:歩道・防護柵・道路標識等道路交通環境の改善を目的として、公安委員会と連携のもと、地域の人々や道路利用者の参加を得て実施する総点検。
2. 歩行空間のバリアフリー化への取り組み バリアフリーの歩行空間ネットワークの整備
市街地の駅等の交通結節点、商店街、公共施設等主要施設の周辺等において、バリアフリーの歩行空間をネットワークとして確保するため、幅員3m以上の幅の広い歩道等の整備や段差・傾斜・勾配の改善、立体横断施設へのエレベータやスロープの設置等を地区ごとに計画を定めて推進しています。
その際、駅構内、病院など公共施設のバリアフリー化やノンステップバスの導入、電線類の地中化等と連携して整備を推進することとしています。
新道路整備五箇年計画においては、バリアフリーの歩行空間ネットワークの整備について、平成14年度までに約3,200 地区で実施することとしており、平成11年度は柴又地区(東京都葛飾区)など約750地区で実施しています。
幅の広い歩道等の整備、既設歩道の段差等の改善
歩行者、自転車の安全で快適な通行を確保し、高齢者・障害者等だれもが安心して通行できる歩行空間を確保するため、幅の広い歩道(幅員3m以上)等の整備を推進するとともに、既設の歩道について、段差・傾斜・勾配の改善を進めます。
利用しやすい立体横断施設の整備
エレベータ・エスカレータなど昇降装置の設置等による利用しやすい立体横断施設の整備を推進します。
電線類の地中化
電柱等を除去し、歩道等の空間を有効に活用することによる安全で快適な通行空間の確保等を図るため、電線類の地中化を推進します。
公共交通のバリアフリー化への支援
交通結節点等の整備
駅前広場やバス交通広場の整備を図るとともに、円滑な乗り継ぎ及び高齢者等の移動性の向上を図るため、自由通路・人工地盤の整備やエスカレータ等の歩行支援施設を整備します。
バス停等の整備
ノンステップバスの導入等と連携して、バス停や周辺の歩行空間等の整備を推進します。
路面電車、新交通システム等の整備
都市における道路交通混雑を解消するとともに、高齢者・障害者等のモビリティを確保するため、バリアフリー化に配慮しつつ路面電車や新交通システム及び都市モノレールの整備を推進します。
3. おわりに
今後、わが国においては高齢化が急速に進み、21世紀初頭には、わが国の高齢化率(総人口に占める65才以上の人口の割合)は世界の最高水準となることが予測されるなど、今後歩行空間のバリアフリー化への要請はますます高まるものと思われます。
こうした要請に応えるため、建設省においても、誰もが円滑に通行できる歩行空間の整備を一層積極的に進めて参りたいと考えています。
運輸省におけるバリアフリー施策の概要について
運輸省政策局消費者行政課 課長 盛山 正仁
1. はじめに
少子高齢社会の到来等を背景に、高齢者や障害者はもとより、誰もが地域社会の中を自由に移動し、より積極的に社会参加できるような環境づくりを進めることが重要となってきています。
そのためには、公共交通機関のバリアフリー化、すなわち、すべての人にとって安全で利用しやすい公共交通システムを構築することが必要となっています。
2. ガイドライン等に基づくバリアフリー施設整備の推進
運輸省では、公共交通ターミナルにおけるバリアフリー施設の整備を進めるために平成6年3月に策定された「公共交通ターミナルにおける高齢者・障害者のための施設整備ガイドライン」等に基づいて、障害者対応型エレベータ・エスカレータ、スロープ、誘導・警告ブロック、音声誘導装置、情報提供表示機等を整備するよう、交通事業者に対し指導を行っています。 また、鉄道駅のエレベータ・エスカレータについては、平成11年4月に改訂した「鉄道駅におけるエレベータ及びエスカレータの整備指針」に基づき、駅を新設・大改良する場合や、高低差5メートル以内以上、かつ一日あたりの乗降客が5,000 人以上の駅等について計画的にエレベータ・エスカレータを整備するよう鉄道事業者を指導しています。
3. 支援措置
既成の交通ターミナルにおけるエレベータ・エスカレータ等の整備は、用地確保や付帯工事で追加費用を要するなど、資金的・物理的に容易でないケースが多く、また、これらの施設整備は直ちにコストに見合うような利用者の増加には結びつきません。
一方、交通事業者は、利用者の伸び悩み、競争の進展等により厳しい経営環境にあり、コスト削減が強く求められる状況下にあります。
このため様々な補助等の支援措置を講じています。
具体的には、鉄道駅におけるバリアフリー施設整備に対し、その整備コストについて国と自治体が3分の1ずつを負担するという「交通施設バリアフリー化設備整備補助金制度」を平成10年度第3次補正予算で創設しました。当該予算では50億円を計上し、JR及び私鉄の90駅のバリアフリー施設整備に関し補助金の交付を行っています。
また、ノンステップバス、LRT(ライトレール・トランジット)の導入等に対して補助を行う他、税制上及び金融上の支援措置を講じています。
4. その他
運輸省では、交通ターミナルの状況を評価・公表することにより、鉄道事業者のバリアフリー施設整備意欲を喚起すること等を目的として、現在、この評価の基準となる駅の「やさしさ指数」を策定するための検討を行っており、今後、この「やさしさ指標」に基づいて実際に鉄道駅の具体的な評価とその結果の公表を行うこととしています。
また、高齢者・障害者等が公共交通機関を利用して円滑に移動できるようにするため、公共交通機関の旅客施設の設置者に対し、必要な設備の整備を義務づける等の所要の措置を盛り込んだ法律案を次期通常国会に提出するため、検討を行っています。
小都市を核とする中山間地域の交流促進戦略に関する調査
~小都市を核とする中山間地域の交流促進戦略に関する調査~
国土庁計画・調整局総合交通課 課長補佐 轉馬 潤
本年度、国土庁計画・調整局総合交通課では、中山間地域等を調査対象地域とし、交通弱者を調査対象者とした「小都市(多自然居住地域の圏域の拠点で、人口10万人未満)とその周辺地域とを結ぶ交通施策」について調査を行い、中山間地域等の活性化に資する交通施策を検討する予定でおります。
以下、調査の内容・方法・成果について、簡単に説明させていただきます。
1. 調査内容 「小都市と周辺地域を結ぶ交通施策」としては、「周辺地域から小都市へのアクセス」と「小都市地域内」での交通施策とを検討する予定です。交通施策の対象者としては、交通弱者を主な対象者とし、調査対象交通機関は、地域性を考え、バス、タクシー等の公共交通機関、自転車等の短距離交通機関等としております。なお、中山間地域等の主な交通手段となっている自動車交通についても検討を行う予定です。
2. 調査方法 調査対象となる交通施策を実施している地方自治体等へのアンケート・ヒアリングと、実際の小都市と周辺地域におけるケーススタディを基に「小都市と周辺地域を結ぶ交通施策」を検討します。
ケーススタディについては、ケーススタディ地域の交通弱者の移動特性を、アンケート調査により把握します。そのうえで、ケーススタディ地域へ、新たに交通施策を導入する場合のフィージビリティ、交通施策を導入した結果、交通弱者の移動特性がどう変化するか等を調査します。 また、有識者等からご意見を頂く場として、太田勝敏東京大学大学院教授を委員長、秋山哲男東京都立大学大学院助教授、溝端光雄(財)東京都老人総合研究所生活環境部門室長、鈴木文彦日本バス友の会企画部長を委員とする委員会を設置しております。
調査結果につきましては、交通等の関係者に広く情報発信するとともに、地域における今後の取り組みを促進する契機となることを目的として、フォーラムを開催します。
3. 調査成果について 本調査成果につきましては、地方公共団体の交通施策に携わる方々が地域の交通計画を検討する際の参考として活用していただくため、「地域交通ガイダンス(PPG)」(注)として地方公共団体に提供する予定でおります。 (注)「地域交通ガイダンス(PPG)」とは、地域の交通計画の検討に係わる様々な課題について、最新かつ有益な情報、ノウハウを提供することにより、地域が交通問題に主体的に取り組む際の「みちしるべ」役を担うことを目的に、当課において平成9年度調査から発行しているものです。
厚生省の政策について
厚生省老人福祉保健局老人福祉振興課 課長補佐 石坂 聡
我が国では、21世紀の少子・高齢化に対応すべく、社会保障についての構造改革が進められており、来年4月からは介護保険制度が施行されます。この新しい制度は、行政措置から利用者自らの選択の時代へと大きく変わろうとしています。また、介護保険とならんで、地域においては、高齢者の生きがいづくりや健康づくりなど、要介護状態にない高齢者に対する保健福祉対策の総合的な実施が一層重要となり、まちづくりにおいてもこのような観点からの発想による取り組みが必要となっています。厚生省では、その一環として、高齢者が健やかで安心して生きがいをもって暮らせる地域社会の形成を促進するため、市町村のまちづくり基本計画等の策定を支援しております。この事業を始めてから10年間で、115 の自治体で計画の策定が行われていますが、
・ 医療、福祉、健康の連携を重視したまちづくりを主要な課題としつつ、働くことや生きがいを重視したまちづくり
・ バリアフリーのまち、交通アクセスを重視したまちづくり
・ 世代間交流などコミュニティづくりを重視したまちづくり
など、自治体ごとに地域の特性を活かした内容となっています。
また、平成10年には「健康長寿のまちづくり大賞」を実施し、選考委員会による選考の結果、 最優秀賞: 伊丹市「伊丹市サンシティ計画」
優 秀 賞: 山形県最上町「ウェルネスタウンもがみ整備事業」
江戸川区「江戸川区の生きがい対策事 業及び熟年者住宅対策事業」
諏訪市「健康文化のまちづくり」
岐阜県春日村「高齢者健康づくり事業」
特 別 賞: 北九州市「バリアフリーのまちづくり(小倉都心地区)」が表彰されました。
なお、計画の策定に当たっては、厚生省の補助事業の活用が可能であり、その概要は次のとおりです。
事 業 名: 健やかで活力あるまちづくり基本計画策定・普及啓発推進事業
事業主体: 市町村
負担割合: 国1/2、県1/4、市1/4
さらに、当該まちづくり策定費助成も含め、元気な高齢者に対する健康・生きがいづくりの事業等を行う場合に、国としても支援しているところであり、このような事業を行う市町村に対する国の助成として平成11年度には「在宅高齢者保健福祉推進支援事業」として100 億円、12年度要求においては、より積極的な事業展開を図るため、「介護予防・生活支援事業(まちづくり事業も含まれている)」として130 億円を要求しているが、特別対策事業としてこれを大幅に増額することを要求しているところである。
国際高齢化連合(IFA)第4回世界会議参加報告
今回は、国際高齢化連合(IFA)第4回世界会議参加の報告を古瀬さんより、カナダのリン・スウエン氏によるアクセス交通についての講演会を秋山が報告いたします。
国際高齢化連合(IFA)第4回世界会議参加報告
建設省建築研究所第一研究部 部長 古瀬 敏
国際高齢化連合(IFA )第4回世界会議は1999年9月5日~9月9日まで、カナダ・モントリオール、国際会議場で開催された。
参加者数約1800名、カナダ、米国、ヨーロッパ主要国を始め、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなど開発途上国からも多数参加(68カ国)。日本からの参加は確認できないが約100名ほどか。わが国からの参加者の最大勢力は高齢者生協など。
参加者数約1800名、カナダ、米国、ヨーロッパ主要国を始め、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなど開発途上国からも多数参加(68カ国)。日本からの参加は確認できないが約100 名ほどか。わが国からの参加者の最大勢力は高齢者生協など。 会議では、高齢者に関わる課題がすべて議論の対象であったが、年金・医療・福祉などといった伝統的な課題だけでなく、これまでほとんど圧力団体としての高齢者が見落としていた「ユニバーサルデザイン」を前面に押し立て、物理環境整備の重要さを関係者に見直させたのが最大の収穫であろう。開会式の直後の全体会合のテーマが「ユニバーサルデザイン」であり、米国とヨーロッパからそれぞれ現状報告がなされた。医療・年金・福祉などがいわば仕組みとしてはどうしても政府頼みなのに比べると、ユニバーサルデザインは各人の能力の範囲でも関与できるし、高齢者「以外」の利害とも一致しており、これからの動きを大きく変えるきっかけになるかも知れない。ユニバーサルデザイン関連のセッションは、製品、住宅、交通など全部で10ある。
今年が国際高齢者年であることから、とくに国連への申し入れとして「モントリオール宣言」がまとめられた。これは素案が提示され、会議の2日目にラウンドテーブルとして10人程度ずつの少人数に分かれて一文ごとに内容や表現を議論してフィードバックしたものであるが、政治的な思惑が絡んでいて、先進国対途上国というような類のなかなかきついやりとりもあった。出張者にとってもっとも不満だったのは、国際「高齢化」連合であって「高齢者」連合でないにも関わらず、「われわれ世界の高齢者は...」という文面になっていたことで、世代戦争を起こしたいのか、とラウンドテーブルの際に注文を付けたのだが、どこか闇に葬られてしまった。なお、宣言文にはしっかりと「ユニバーサルデザイン」ということばが入っている。また、最終セッションには各国の高齢者担当大臣会議が用意されていて、その直前に国連に手渡された宣言に関連しての議論が行われた。国によっては宣言の内容が内政干渉になるかも知れないところがあるのだが、某国以外はみなやりとりにしたたかなところを見せてくれた。
リン・スウエン氏の講演会報告
1999年11月30日に東京都障害者福祉会館においてリン・スウエン氏の講演会を「アクセスからみたユニバーサルデザイン」というテーマで開催した。主催は福祉のまちづくり研究会、土木学会「高齢社会における交通システム整備の体系に関する研究小委員会」準備委員会、交通エコロジー・モビリティ財団である。参加者は約70名で内容はカナダにおける高齢者・障害者に関する技術・研究開発、交通計画、立法・制度に関する最新の情報である。当日、約20ページに及ぶ英文・和文のカナダの政策の動きを参加者に配布した。また、大阪においても11月27日に同様のセミナーを開催した。
リン・スウエン氏はカナダ運輸省で20年程働いた後、交通開発センター(Transportation De vel opment Center: カナダ運輸省の外郭の研究所)に移り、この分野で一貫して活躍してきた世界でも数少ない一人である。リンさんは、米国の交通学会(Transportation Research Board: TRB)の高齢者・障害者に関するモビリティと交通の委員会の委員長を務めている。また、この学会のサブの委員会に「高齢者・障害者のモビリティと交通の国際会議」の学会がある。
第3回全国大会案内
1997年7月に発足した「福祉のまちづくり研究会」も約2年半を経過し、福祉のまちづくり研究も分野間の連携が広まり、また研究内容も充実してきました。
この度、第1回全国大会(東京都)、第2回全国大会(神戸市)に引き続き、第3 回大会を秋田市で開催することになりました。
つきましては、各分野における貴重な経験、研究成果をこの大会でご発表いただき、熱心なご討議をお願いしたいと存じます。またこの機会を通じて、地方における福祉のまちづくりについてふれていただければ幸いです。奮ってご参加下さいますようお願い申し上げます。
1. と き: 2000年7月27日(木)、28日(金)
2. ところ: 秋田市文化会館(秋田市山王7丁目3-1)
3. 参加費: 福祉のまちづくり研究会
正会員5,000 円 非会員8,000 円、学生1,500 円(資料代含む)
4. 定 員: 400 名
5. スケジュール(予定) 7月27日(木)
9:00~ 受付開始
9:30~10:15 福祉のまちづくり研究会総会
10:30~12:30 論文発表
13:30~14:30 論文発表
14:50~15:50 基調講演
16:00~18:00 パネルディスカッション
18:30~20:30 懇親会
7月28日(金) 見学会(屋外ワークショップ)
見学先: 鷹巣町(予定)
交 通: 貸切バスを使用(秋田市より1日行程となります)
日 時: 2000年7月28日(金)9:00~
参加者: 40名程度
申し込み方法、スケジュールの詳細、参加費等については、改めてお知らせ致します。
秋田県のご紹介
秋田県は面積約1万2千(全国第6位)に、約120 万人(日本全体の1%)が住む、自然と環境に恵まれた県です。人口の高齢化率は全国第3位(22.0%)と非常に高く、また平成32年には全国1位になることが予測されており、充実した高齢者・障害者対策が急務となっております。
秋田県では、高齢者・障害者の福祉対策としてさまざまな事業を行っていますが、施設面では老人福祉総合エリアの建設が進んでいます。
これは高齢者を中心として各年齢層のニーズに応えるため、保健・医療・福祉の各施設を集約して活用をはかるもので、県南部地区(大森町)に続き、県中央地区(秋田市)、県北部地区(大館市)がオープンしました。このほか、精神医療と社会復帰に向けた総合リハビリテーションシステム構築のための拠点として、県立リハビリテーション・精神医療センター(協和町)が設置されています。
今回視察を予定している鷹巣町では、平成4年から「住民参加による福祉のまちづくり」が進められており、さまざまなワーキンググループ活動を通じて、住民自らが積極的に参加する福祉のまちづくりが進められています。また平成11年4月には、在宅福祉を支援するための施設「ケアタウン鷹巣」が開設されました。まちづくりでは、タウンモビリティのまちづくりや、コンパクトシティの検討などが進められています。このほか、住宅内の福祉機器を多数そろえたウェルフェアテクノハウス秋田鷹巣が設置されています。 第3回秋田大会において、秋田の福祉のまちづくりをご覧いただき、活発な意見交換をいただければと存じます。皆様のご参加をお待ちしております。
大会発表論文応募要領
- 論文発表テーマ:自由、既発表でもよい。可能であれは他分野との関連性を意識して書かれることが望ましい。
- 申込締切:2000年2月29日 原稿:2000年5月31日
- 発表申込書:題名、発表者名(登壇者にはふりがな)、所属(ふりがな)、連絡先、郵便番号、 住所、電話、ファックス、E_mail、キーワード(6つまで)、内容要旨(200 字程度、形式不問)
以上を、郵送・ファックスまたはE_mailでお送り下さい。申込受付後、大会事務局より執筆要項をお送りします。
論文発表申込・大会連絡先
秋田大学工学資源学部土木環境工学科内
福祉のまちづくり研究会第3回全国大会事務局
〒010-8502 秋田市手形学園町1-1 担当 木村一裕
FAX:018-837-0407,E_mail: kzkimura@ce.akita_u.ac.jp ,TEL:018-889-2368
編集後記
今回は部分的ですが省庁の方々から現在の施策の動きをお書きいただきました。最近の政策の大きな方向や「福祉のまちづくり」が支流から本流へ少しづつ近づいていることが読みとれると思います。編集委員会の構成メンバーは秋山哲男(東京都立大学)、飯田克弘(大阪大学)、関根千佳(ユーデット)、木村一裕(秋田大学)、伊中義明(朝日新聞社)の5人ですが、今回は会合をもてず秋山の独断で出しました。次は皆さんの意見を採り入れて行きたいと思います。
第2回全国大会報告
福祉のまちづくり研究会 第2回全国大会の報告
1999年7月23日(金)に神戸国際会議場で、午前中に総会、31本の研究論文の発表、午後に、基調講演とパネルディスカッション「福祉のまちづくりの新展開」が開催されました。また24日(土)には屋外ワークショップとして「阪急伊丹駅アメニティターミナル」と「鷹取東部地区土地区画整理事業・コレクティブハウジング」の2つの見学会が催されました。基調講演、パネルディスカッションについては会誌No.2で報告します。
研究論文のプログラムと座長のまとめ
企画・広報委員会委員長 秋山哲男
ここでは全国大会の発表論文を各セッション毎に、セッションテーマ名・座長名・論文名と著者・座長のコメントを報告致します。コメントに関しては、多少校閲しましたが基本的には著者の主旨を生かしています。
高齢者移動1
1. 高齢者移動1
座長:飯田克宏(大阪大学大学院)
◆このセッションでは、秋田県鷹巣町における実験・調査に基づく研究論文が3編と巡回バスに関する研究論文1編が発表された。
(1) シルバービークルKappo の開発とそれを用いたまちづくりの検討:鎌田実( 東京大学大学院),秋山哲男(東京都立大学大学院), 藤井直人(神奈川県総合リハビリテーション研修・研究所) 低速型の超小型電気自動車(シルバービークル)を試作し、現地で評価実験を行った結果に基づいて、このような車両の可能性と課題について言及した。さらに、シルバービークルを用いたまちづくりについて提案を行った。
(2) 公共交通過疎地域高齢者の身体機能と運転能力:藤井直人(神奈川県総合リハビリテーション研修・研究所), 秋山哲男(東京都立大学大学院), 鎌田実(東京大学大学院)
高齢者の外出の問題を考えるための基礎データ収集を目的として、現地で生活状況、身体機能、運動能力の項目からなる調査を行った。特に、免許所持・非所持者の運動能力の差異の検討結果から、免許非所持者に適した外出手段について考察した。
(3) 鷹巣町における高齢者の自動車同乗に関する研究:藤田光宏(八千代エンジニヤリング(株)), 秋山哲男(東京都立大学大学院), 藤井直人(神奈川県総合リハビリテーション研修・研究所),鎌田実(東京大学大学院)
公共交通不便地域において交通手段として重要な役割を担っている自動車同乗に関して、アンケート調査結果からその実態をとらえると同時に、今後の福祉社会における自動車同乗の位置づけを論じた。
(4) 公共施設巡回バスの効果分析-愛知県日進市における福祉バスの事例-:磯部友彦(中部大学), 高須慎一(クリエテックコンサルタンツ(株))
愛知県日進市における公共施設巡回バスを事例として取り上げた研究論文は、利用者に対するアンケート調査結果から、利用実態(バス停間ODなど)や代替交通手段を把握し、ここに一般化費用の概念を導入することで、現状における事業の効果を評価したものである。
高齢者移動2
2.高齢者移動2
座長:藤井直人(神奈川県総合リハビリテーション研修・研究所)
◆このセッションでは、高齢者・障害者の社会活動を支える交通機関の利用を考慮した、一般路線バスにノンステップバス、路線バスと個別移送サービスの中間にあるコミュニティバスと戸口から戸口までの移送を行うST(Special Transport)サービスに関連する評価・需要予測について報告が行われた。
(1) 高齢者対応型コミュニティバスの需要予測に関する研究:都君燮(名古屋工業大学), 新田保次(大阪大学大学院)
路線バスより高齢者が利用しやすいコミュニティバスをモデル地域に導入した時の需要予測法を開発し、実際に予測を適用し、高齢者は非高齢者より、より多くの人が利用するとの結果を示した。
(2) STサービス運行システムの日英比較に関する基礎的研究:関悟志(東京都立大学大学院)
公共交通を利用できない障害者・高齢者の交通を支えているSTサービスについて国内とロンドンとを比較し、提供しているサービス量と運行効率の違いを示し、その対策について提案した。
(3) 障害者・高齢者からみたノンステップバス導入の効果と評価について:猪井博登(大阪大学),新田保次(大阪大学大学院), 杠典英(兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所), 都君燮, Kyophilavong. P (大阪大学大学院)
尼崎市でのノンステップバス導入後、高齢者・障害者へのアンケートを実施し、導入効果について評価を行った。障害者の30%と高齢者の10%がノンステップバスを選択して利用していた。
車いす
3. 車いす
座長:藤村安則(中央復建コンサルタンツ)
◆車いすに関しては、3つの視点から3編が発表された。
(1) 片斜面における車いす使用者の走行特性に関する研究:彦坂渉(摂南大学大学院), 田中直人(摂南大学)
進行方向に対して直角方向にこう配のついた路面「片流れ状の道路形態」を車いすが走行する場合の走行特性を、実験装置を使って明らかにしている。実験の結果、「ぶれ幅」「握力」「路面の角度」に関してかなり明確になった。
(2) 自動車運転者からみた車いすの視認性に関する研究:木村一裕(秋田大学), 佐々木竜也((株)伊藤), 清水浩志郎(秋田大学), 伊藤誉志広(東邦技術(株))
自動車運転者から見た車いすの視認性に関して、CGを使った室内実験を通して分析している。分析の結果、「自動車の走行速度が高いほど視認しにくくなる」「車いすの視認性はほぼ子供程度である」「歩道横断時の交通安全教育の必要性」が確認された。
(3) 車いす混入を考慮した混雑時の歩道の計画と設計基準に関する一考察:岡本英晃(近畿大学大学院), 北川博巳(システム科学研究所), 三星昭宏(近畿大学)
車いすの混入を考慮した混雑時の歩道幅員のあり方について、歩道上に車いすを通行させ、その時の歩行者の回避行動について分析・考察している。分析の結果、歩道幅員に関係なく、車いすが混入することにより、密度の度合いに関わらず、50%以上の人が何らかの回避行動をとっていることがわかった。
住宅
4. 住 宅
座長 田中直人(摂南大学)
(1) バリアフリー住宅の設計基準について―「神戸の住宅設計基準」を通じて―:平山京子((株)プランニング・オフィス・カーサ), 田中直人(摂南大学), 相良二朗((株)住まいと道具研究所), 堀田明裕(千葉大学), 後藤義明(積水ハウス(株)), 辻嘉和(松下電工(株))
神戸の住宅設計基準(コーデス)について、その制定過程と考え方についての概要報告がなされた。基準の運用による実例での評価や検証等の具体的な基準の効果や問題点について、調査報告が今後進められ、これからの住宅のバリアフリーのモデル提案がなされることを期待したい。
(2) 棚型手摺の使われ方に関する研究-立ち座り動作時の手摺の使われ方に関する研究その2-:古瀬敏, 布田健(建設省建築研究所), 庄野隆, 加藤正男(ナカ工業(株)), 後藤義明, 田中真二, 中島康生(積水ハウス(株))
高齢者のトイレにおける立ち座り動作に「棚型手摺」がどのように使われ、これからの適正な形状や設置位置等について実験的に検討した結果が報告された。「棚型手摺」の有効性と性能について一部明らかになったが、これまで用いられてきた「握り用手摺」との関係性や性能について、また被験者からの最適な高さや位置などに関するデータおよび被験者の個人差等の条件との関係について、さらに厳密な検討が望まれる。
(3) 福祉機器のエネルギ消費に関する調査―兵庫県下での調査結果から―:宇根正美(兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所), 末田統(徳島大学大学院), 北山一郎(兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所), 一森和之(兵庫県立工業技術センター)
福祉機器のエネルギー消費については、これからの地球環境問題や超高齢社会におけるまちづくりの面から新しい視点として評価できよう。調査対象とした兵庫県下3箇所および徳島市1箇所の事例選定の根拠や事例の持つ固有条件の特殊性などを勘案すれば、その事例選定の妥当性が問われることになる。調査時期についても特定の季節に限らず、さらに長期に渡って調査する必要もあろう。これからの福祉機器に関するエネルギー消費の一般的な原理を見出すべく、今後の研究成果が期待される。
福祉インフラ
5. 福祉インフラ
座長:秋山哲男(東京都立大学大学院)
◆本セッションは地方自治体のバリアフリー政策調査とバリアフリー環境整備の実態的な調査にわけられる。研究の将来についての要望であるが、これらの調査やデータがどの様な政策・計画・技術指針等に貢献し得るかを意識して進めることが必要と思われる。
ここで共通していることは、詳細な調査研究をベースに量的に整理したもので、データとしての価値があることである。こうしたデータの積み重ねが今後のまちづくりに大きな役割を果たし得る。
(1) 福祉インフラ整備に関する市区町村の施策の実態その1-分野別の見直しおよび新規設置の状況-:前川佳史, 蓑輪裕子, 溝端光雄( 東京都老人総合研究所),徳田哲男(埼玉県立大学),狩野徹(岩手県立大学),木村一裕(秋田大学),高宮進(建設省土木研究所)
(2) 福祉インフラ整備に関する市区町村の施策の実態その2-特徴的な単独事業-:蓑輪裕子, 前川佳史, 溝端光雄(東京都老人総合研究所), 徳田哲男(埼玉県立大学), 狩野徹(岩手県立大学), 木村一裕(秋田大学), 高宮進(建設省土木研究所)
政策調査は全国の地方自治体の福祉インフラがどこまで進んでいるかをチェックした膨大な調査で、その分析は福祉インフラ政策等の現状を量的に示したものである。集計の意味の読み方をもう少しヒアリングなどによって補強すると、良い論文に十分なり得るとともに、行政施策の重要な評価になると考える。その点から今後の分析を期待したい。
(3) 高齢者の日常的な買い物行動とそれに関する環境評価―高齢者の生活・外出行動とまちの環境条件に関する研究(その1)―:湧井志野, 園田眞理子(明治大学)
商店街の高齢者の買物行動とバリアフリーを中心とするまちの環境条例を把握したものである。商店街のバリアフリーは論文としても少なく今後の活躍を期待する。
(4) 兵庫県内の駅舎における車いす対応エレベーターの整備状況:石橋達勇(兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所),田中直人(摂南大学) 環境整備については、兵庫県下の鉄道のバリアフリーの実態把握をベースとした分析結果を報告したものである。こうした事実を積み重ねる研究は大切である。
公共建築
6. 公共建築
座長:高橋儀平(東洋大学)
(1) 建築家のバリアフリーデザインに対する意識と設計取組み状況に関する調査研究:老田智美(摂南大学大学院), 田中直人(摂南大学), 保志場国夫(三和総合研究所) 全国の建築設計事務所を対象にしたものであるが、この種の調査では、回答者の属性が極めて重要である。バリアフリー設計の経験の有無が回答に影響しやすい。回収率が低いのでその点を十分考慮した考察が望まれる。
(2) バリアフリーに関する公共事業の評価―カスタマー・サティスファクションによる評価手法―:渡辺進一朗, 安澤徹也(明治生命フィナンシュアランス研究所) CSによるバリアフリー事業評価手法の開発を試みたものである。内容は部位別に多項目にわたる可能性があり、空間全体として適切な評価が可能か、今後の試行調査を経て、詳細なストーリーが実現することを期待したい。
(3) 人間工学チェックリストを用いた既存公共建築物の改善提案の試み-手動車いすのためのバリアフリー化-:武田友良, 岸田孝弥(高崎経済大学) 研究目標、研究対象の選定等に曖昧さが感じられる。チェックリスト自体も既存の建築事例を踏襲しており、研究前提条件を精査する必要が認められる。人間工学的研究の過去の成果を踏まえたアプローチが望まれる。
住民参加
7. 住民参加
座長:伊藤晴人(大東市保健福祉部)
◆住民参加ということは、行政をはじめ関係職種や住民自体まだまだ経験や認識不足があり育っていない。各々の立場でハンディキャップ(社会的不利)、何が不利(バリア)になっているかを明らかにすることでニーズが明確になる。住民参加で重要な側面は、「まち」を変えようとする「市民意識」である。市民社会としてどれだけできるかで、住民参加のもつ意義はより深くなり、『福祉のまちづくり』の具現化が図られるはずである。
(1) アジア・太平洋地域におけるバリアフリー環境推進プロジェクト:佐藤克志(建設省建築研究所) 建築関係者は殆どの場合『マニュアル書』『専門書』を参考にしているケースが多いが、実際の「生活行動(動作行為)の場」としての認識が少ないため、使いにくいもの・場をつくっている。佐藤氏が言うように(卒後、実務での)教育的なものは必要であり、バリアフリー環境推進にはたいへん効果的に思う。
(2) 公共的施設におけるアクセシビリティ評価と情報提供―「四日市バリアフリーマップ」作成を通して―:玉津照久(三重県北勢県民局), 中祐一郎(三重大学工学部) 住民参加の住民主体でつくられたことに大きな意義を感じ敬意を表わしたい。従来、調査結果の多くの場合、評価のつもりが批判になっていることが多いが、良いものは良いと「評価」することにより、改良の必要性がある所が明確になり改善につながり、住民(各々の立場の人)がより暮らしやすい(移動しやすい)まちに変化していく。今後の課題は作ったマップを何処に置くか(必要とする人が入手しやすいように)。ぜひ定期的な評価とマップの修正(まちの紹介)を継続することを望む。
(3) 老人保健福祉計画策定における参加者決定過程の比較分析―環境変化に対応する計画参加手法考察のための基礎的研究―:卜部直也, 秋山哲男(東京都立大学大学院) 本来、行政とNPOはパートナーシップの関係(対等な関係)にあり、プラス民間企業とのパートナーシップが加わることでプロジェクトでの活動になる。従来型の行政主導の福祉は機能しないことに気付き始めた者が、これまでの反省を踏まえ、住民主体型に変化している過程である。行政は従来型に慣れているため、まだNPOとの連携に慣れていないだけのことではないか。
(4) 公共的施設整備におけるバリアフリーコーディネートの制度化について:江端恭臣(岡山県保健福祉部), 福田耕造, 村下正晃(岡山県土木部), 渋谷俊彦(山陽学園短期大学), 大久保忍(岡山県土木部), 小林泰(岡山県地方振興局建設部), 重吉和(岡山県土木部), 坂井容子(県立岡山病院), 藤田和子(岡山県作業療法士会), 水島明子(岡山県阿新地方振興局健康福祉部), 中島道雄(住みよいまちづくりを進める会), 福島隆明, 坂本啓治(福祉のまちづくりをすすめるみんなの集い) 全国各地で「まち」を点検し、提案する活動が実施されているが、指摘の通り本来ならば公共的施設の計画から住民(障害のある人、高齢者、主婦etc )参加が望まれる。制度化まではともかくとしても、事業内容にあわせてメンバーを構成し、モデル的な取り組みはしてみる価値が大いにある。また公共的施設計画に関しては、今後、よりアカウンタビリティが重要だと思う。
施策・防災
8. 施策・防災
座長:三星昭宏(近畿大学)
◆このセッションは、高齢者住宅供給を石川県内3市で考察したもの、聴覚障害者防災計画を全国自治体にアンケートしたもの、福祉のまちづくりを全国自治体にアンケート調査したもの、郡山水害時における高齢者の避難を調査したもの、の4編であった。
なお、論文スタイルとして全般に、広い領域の既往研究整理や分野ごとの課題提起を意識した論文構成が望まれる。
(1) 高齢者住宅の供給に関するケーススタディ-地方都市を例に-:陣内雄次(宇都宮大学) 計画シミュレーションを行っており、システム的整備を示しており興味深い。
(2) 自治体における障害者の防災計画と課題~特に聴覚障害者の対策をめぐって~:高橋儀平(東洋大学), 生貝典子(東洋大学大学院)
(3) 全国主要自治体における福祉のまちづくりの施策動向に関する調査研究:田中直人(摂南大学), 老田智美(摂南大学大学院) 福祉のまちづくりに対する行政姿勢と施策を全国アンケートした点で共通しており、大型の調査により、現況と課題を述べ、テーマとともに貴重であった。データの共有化と共通認識を図ることは当研究会の重要課題であり、今後も大いに奨励されよう。
(4) 洪水時における要介護高齢者の避難行動の現状と問題点:片田敏孝(群馬大学), 及川康, 寒澤秀雄, 淺田純作(群馬大学大学院) 洪水と高齢者について重要な問題を提起したユニークかつ重要な研究である。力作揃いであり大いに成果が認められた。
ケアとサービス
9. ケアとサービス
座長:米崎二朗(大阪市職業リハビリテーションセンター)
◆このセッションでは「ケアとサービス」ということで、支援サービスに関する調査・研究が3編報告された。
(1) 秋田県鷹巣町におけるひとり暮らし高齢者の生活―別居子・ 近隣・ 在宅福祉サービスとのかかわりあい―:中村恵美( 青梅市福祉部) ひとり暮らし高齢者の生活調査であり、加齢と家族構成の変革に伴う居住環境の変化に対し、その社会的要因を分析し、地域そのもののケア・サービスの捉え方について考察がなされていた。
(2) 応急仮設住宅における居住関連サービス・ケアに関する研究:大塚毅彦(明石工業高等専門学校) 震災後の仮設住宅居住者に対する支援サービスとして構成した「ケアネット・システム」の使用状況及び効果性について調査・分析し、生活支援アドバイザーが利用者より高く評価され、その必要性が述べられた。
(3) 京都市における福祉入浴モデル浴場のバリアフリーに関する実態調査―長寿社会に向けた地域コミュニティ形成のための空間サービスのあり方に関する研究―:伊藤純子(摂南大学大学院), 田中直人(摂南大学), 老田智美(摂南大学大学院) 福祉入浴モデル事業における浴場のバリアフリーに関する実態調査であるが、この事業における福祉用具や環境整備についてのあり方について考察され、物理的ではなく利用者の心理的な環境要因の見直しも必要であることが述べられた。意見として、支援サービスは、まず国民すべての「障害」に対する認識と理解が必要と考える。
論文応募規定
1. 応募資格 本会会員(個人)とする。連名者も同様とする。
2. 論文内容 論文は未発表のものに限る。ただし、次に記載するものついては、未発表のものとみなす。
1) 学会で口頭発表したもの。 2) シンポジウム、研究発表会、国際会議等で梗概または資料として発表したもの。
3) 大学の紀要、研究機関の研究所等で部内発表したもの。
4) 国、自治体、業界、団体からの委託研究の成果報告書。
3. 連続する応募の取扱い
(1) 連続して数編応募する予定の場合には、各編がそれぞれ完結したものとする。この場合の表題は主題を適切に表したものとし、総主題をサブタイトルとする。
(2) 連続した数編を応募する場合には、先の編の査読終了後、続編が受理される。
4. 原稿の体裁
(1) 論文は、当面和文とする。
(2) 論文本文の前に和文要旨、英文要旨およびキーワードを添える。
(3) 論文は、刷上り8頁以内を基準とし、超過頁は4頁を限度とする。
(4) 執筆の詳細は、「執筆要領」を参照する。
(5) 査読終了した採用原稿の字句または文章の書き足し、書き改めは認めない。
5. 原稿の提出
(1) 原稿は、執筆要領に沿って作成したもの3通(コピー)を提出する。採用決定後、最終の原稿を1通提出する。
(2) 原稿の提出期日は、随時とする。原稿が本会に到着した日を原稿受理日とする。ただし、内容の訂正などを指摘された原稿で本会発送日より2ヶ月以内に改訂原稿が返送されない場合は、最初の受理日は無効とし、改訂原稿が本会に到着した日を原稿受理日とする。
(3) 原稿提出の際、データベース登録原稿を添付する。
6. 論文の採否 (1) 論文の採否は、論文委員会が査読の判定基準に基づいて決定し、著者に通知する。
(2) 論文については査読の判定基準は以下の通りである。
1) 全般的な査読の項目
- 提起した問題、導入した概念や方法、発見した事実や法則の新規・独創性および得られた結果の学術的および技術的な新規性・有用性。
- 論旨、論拠の妥当性・明快性、方法(実験、調査等)とその結果の信頼性・再現性および研究展望、研究の位置付けの適切さ。
- 表現、用語や関連文献引用の適切さおよび商業主義からの中立性。
3) 査読の結果、「再査読」の場合は、修正された原稿について改めて査読を行う。
4) 査読の結果が「不採用」の場合で、その「不採用」の理由に対して、論文提出者が明らかに不当と考えた場合には、不当とする理由を明記して、本会論文委員会委員長あてに異義申し立てをすることができる。
7. 質疑応答の採否 質疑応答の採否並びにその取り扱いは論文委員会が行う。
8. 著作権
(1) 掲載論文・質疑討論の著作権は著者に属する。本会は編集出版権をもつものとする。 (2) 著者は掲載論文・質疑討論の複写権を本会に委託するものとする。9. 論文の体裁 論文の体裁は、執筆要領による。
10. 査読料 採用された論文は査読料として10,000円、刷上り頁数が基準頁数の8頁を超過した場合は超過頁料として1頁につき3,000円を加算する。また、カラー印刷による掲載は、著者の申し出により行うことができる。カラー印刷に要する費用は著者の負担とする。
11. 別刷 論文および質疑討論の別刷は20部まで無料にて配布する。
12. 送付先 論文、質疑討論の原稿および異義申し立ての文書は、下記宛に送付する
〒105-0001 東京都港区虎ノ門2-8-10(第15森ビル6・7F)
(財)国土開発技術研究センター内福祉のまちづくり研究会論文委員会
事務局報告
事務局長兼総務委員長
高橋 儀平
以下に、平成11年度の福祉のまちづくり研究会の幹事会と総会の報告を行います。総会については5つの議案の他平成11年度の事業計画や新役員の報告、各委員会委員等を紹介します。
平成11年度の総会及び大会も無事終わり、一番ヶ瀬会長他、新役員体制が承認され、新年度事業が進行中です。今年度の主要事業は、前年度に引き続き、公開研究会(講習会)活動、ニュースレターの発行を軸に、新規事業である会誌の発行(この中には審査論文の掲載も含む)、及び会員名簿の発行などです。研究会は本年度、新たに国際委員会を設置、総務、企画・広報、論文、会誌の計5委員会体制となりました。以下、本年度第2回の幹事会、平成11年度総会の記録について報告します。以下関連する資料等のご請求は、事務局までお願いします。
平成11年度第2回幹事会議事録
日 時: 平成11年7月22日(木)19:00 ~21:00
会 場: 兵庫県民会館
出席者: (名簿順, 敬称略, 以下同)
一番ケ瀬, 澤村, 清水, 野村, 古瀬, 高橋, 徳田, 三星, 藤井, 磯部, 伊中, 太田, 岡田, 小山, 木村, 相良, 田中, 日比野, 八藤後, 吉川, 米田, 稗田, 計22名
議 事:
1. 平成10年度事業報告,収支決算報告,監査報告
高橋, 藤井, 稗田より説明→承認
2. 平成11年度,12 年度役員選出経過の報告, 及び役員(幹事)候補案 高橋より説明→承認
3. 平成11年度,12 年度会長, 副会長の承認, 監事, 各委員長選出報告 高橋より説明→承認
4. 平成11年度事業計画案, 及び予算案(次頁参照)高橋, 藤井より説明→承認
5. 各委員会報告 (1) 企画広報委員会(高橋より代理説明)
第3回講習会「介護保険」について講師の所属が変更, 周知資料配布
(2) 会誌編集委員会(徳田より説明)
Q. ニュースレターと会誌と2つ必要なのか?
A. 企画広報と会誌編集で検討したい。
Q. 研究報告の推薦は誰が行うのか?
A. 会誌編集委員会で行う。
Q. 研究会の英名について, 古瀬より「Japanese Association Toward a Society for All」の提案。
A. 第3回幹事会で検討する。
(3) 国際委員会(古瀬より説明)
Q. 外国に活動を知らせるためには英文での発表などが必要ではないか。
A. 研究大会などで英文表記, 要約, 図表表記等を求めることを検討する。
ユニバーサルデザイン関連セミナー(OZONE)10月5日に開催予定。後援事業として確認。
6. 平成11年度大会及び総会の確認(米田・高橋より説明)
7. 平成12年度大会候補地(清水より説明) 7月27・28日開催予定
8. 研究会の今後の運営について ・ 論文委員会について
会誌編集委員会との整理→徳田・ 三星で協議する。9. 次回幹事会について。
平成11年10月14日( 木)18:30から, 会場は都内
平成11年度総会議事録
日時:平成11年7月23日(金)9 :30~10:15
場所:神戸国際会議場
1. 開会の辞 三星昭宏(近畿大) 以降司会担当
2. 会長挨拶 一番ヶ瀬康子(長崎純心大)
3. 議長団の選出 山本和義(大東地域リハビリテーション研究所)、林隆史((財)国土開発技術研究センター)の2名を議長団として選出
4. 議事録署名者の選出 高橋儀平(東洋大)より下記2名を推薦。
- 溝端光雄((財)東京都老人総合研究所), 相良二朗((財)住まいと道具研究所)→承認
5. 議事
議案1
- 平成10年度事業報告について、高橋儀平事務局長(東洋大)より説明がなされた
- 平成10年度収支決算報告について、藤井直人会計担当(神奈川県総合リハビリテーション研修・研究所)より説明がなされた。
- 稗田祐史監事より監査報告がなされた。
(以上承認)
議案2
- 平成11~12年度役員選出経過の報告および役員人事について、高橋儀平事務局長より説明がなされた。
- また、役員名簿の紹介が同事務局長よりなされた。(承認)
議案3
- 平成11~12年度会長、副会長、監事、各委員会委員長の選出の報告が高橋儀平事務局長より説明がなされた。選任方法の説明と、幹事会で承認済みである旨が議長より報告された。
- 新会長(一番ヶ瀬)、新副会長(澤村、野村、清水、寺山)の紹介と挨拶(寺山副会長は欠席)、新委員長(秋山(企画・広報)、古瀬(国際)、高橋(総務)、徳田(会誌編集)、三星(論文))の紹介
- 監事(稗田、三澤)の紹介(三澤監事は欠席)
議案4
- 平成11年度事業計画案について、高橋儀平事務局長より説明がなされた。
- 平成11年度予算案について、藤井直人会計担当より説明がなされた。(承認)
議案5
- 会員の増強のお願い
- 新しい委員を追加承認する旨
- 学術団体への登録の準備を進めている。
以上について高橋儀平事務局長より説明あり。
(3)次期大会開催地について
- 平成12年度の総会、第3回全国大会は、秋田市で平成12年7月27日~28日に開催(日程変更予定あり)
6. 閉会挨拶 清水浩志郎副会長(秋田大学)
7. 閉会の辞 三星昭宏(近畿大)
以上(記録者 中部大学・磯部友彦)資料 平成11年度事業計画
(平成11年4 月1 日から平成12年3 月31日)
| 4月 | 新幹事による推薦委員会開催(27日)、国際委員会設置提案 |
|---|---|
| 5月 | 第2回全国大会発表論文梗概締め切り(30 日) 第6回関西セミナー(25 日)「人間工学」 |
| 6月 | 研究会誌第1号発行(30日) |
| 7月 | 平成11年度第1回福祉のまちづくり講習会(2日)第1回幹事会(8日)、第2回幹事会(22日)、平成11年度総会(23日)、第2回全国大会開催(23日~24日、神戸市)、第7回関西セミナー「建築計画」 |
| 8月 | 平成11年度第2回福祉のまちづくり講演会(31日) |
| 9月 | 平成11年度第3回福祉のまちづくり講習会(18日)、第8回関西セミナー「福祉」、ニュースレター 第6号発行 |
| 10月 | 第3回幹事会 |
| 11月 | 第9回関西セミナー「建築計画」 |
| 12月 | ニュースレター第7号発行、研究会誌第2号発行 |
| 1月 | 第10回関西セミナー「障害者問題」 |
| 2月 | 研究会員名簿発行 |
| 3月 | ニュースレター第8号発行 |
第4回幹事会、 第11回関西セミナー「交通工学」
以上の他、随時団体後援、共催事業実施
平成11年度~12年度新役員
平成11年度総会で承認されました新役員は以下の通りです。
1. 役 員
- 会 長 一番ヶ瀬康子(六合福祉文化研究所)
- 副会長 澤村成志(兵庫県総合リハビリテーションセンター)、野村歡(日本大学)、清水浩志郎(秋田大学)、寺山久美子(東京都立保健科学大学)
- 幹事 秋山哲男(東京都立大学)、阿部祥子(北海道女子大学)、飯田克弘(大阪大学)、磯部友彦(中部大学)、伊中義明(朝日新聞)、太田茂(川崎医療福祉大学)、岡田明(大阪市立大学)、尾上浩二(中部障害者解放センター)、小山聡子(日本女子大学)、川内義彦(アクセスプロジェクト)、木村一裕(秋田大学)、古瀬敏(建設省建築研究所)、相良二郎(住まいと道具研究所)、関根千佳(ユーディット)、田中直人(摂南大学)、高橋儀平(東洋大学)、徳田哲男(埼玉県立大学)、日比野正己(長崎純心大学)、藤井直人(神奈川県総合リハビリテーション研修・研究所)、三星昭宏(近畿大学)、村田稔(村田法律事務所)、八藤後猛(日本大学)、吉川和徳(板橋区おとしより保健福祉センター)、米田郁夫(兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所)
- 監事 稗田祐史(国土開発技術研究センター)、三澤了( DPI日本会議)
2.各委員会委員(候補者)
(幹事以外の委員は、委員会より随時追加されます)
- 総務委員会 委員長 高橋儀平(兼事務局長)
委 員 川内義彦、藤井直人、吉川和徳、阿部祥子、羽柴佳一、林隆史 - 企画・広報委員会 委員長 秋山哲男
委 員 伊中義明、関根千佳、飯田克弘、木村一裕、日比野正己 - 論文委員会 委員長 三星昭宏
委 員 八藤後猛、太田茂、磯部友彦、岡田明、足立啓、北川博巳 - 国際委員会 委員長 古瀬敏
委 員 米田郁夫 - 会誌編集委員会 委員長 徳田哲男
委 員 田中直人、村田稔、小山聡子、尾上浩二、山田稔、前川佳史
平成11年度予算案
【セミナー開催案内】アクセスからみたユニバーサルデザイン
第3回 福祉のまちづくり研究会 全国大会のご案内
日 時: 2000年7月27日(木)
場 所: 秋田市文化会館(秋田駅よりバス15分)
その他: 見学会 7月28日(金) (予定)
幹事会 7月26日(木) 夕方(予定)
セミナーの開催案内: アクセスからみたユニバーサルデザイン
講 師: リン・スウエン氏 (カナダの交通開発センター)
このたびカナダの交通開発センター(Transportation Development Center:カナダ運輸省の外郭の研究所)のリン・スウエン氏をお呼びし、高齢者・障害者に関する北米の交通政策、技術開発について講演していただく予定です。リンさんは、数年前にカナダ運輸省を早期に退職し、現在は交通開発センターに勤務する傍ら米国の交通学会(Transportation Reseach Board:TRB)の高齢者・障害者に関するモビリティと交通の委員会の委員長を務めています。また、1994年には米国学会等から高齢者・障害者の交通に尽力したことで賞を頂くなど、この分野で20数年活躍している世界で数少ない一人です。今回は十分な時間がございませんが、最近の話題をお話頂く予定です。申込など詳細は以下の通りです。
記
〈東京〉
日 時: 1999年11月30日( 火) 午前9:30~11:45
場 所: 東京都障害者福祉会館
電 話: 03-3455-6321
住 所: 港区芝5丁目18
交 通: JR山手線田町下車 徒歩5分 都営三田線 三田駅 徒歩1分
主 催: 土木学会「高齢社会における交通システム整備の体系に関する研究」
小委員会準備会、交通エコロジー・モビリティ財団、福祉のまちづくり研究会
協 力 費: 3,000 円(通訳・講演料など不足分)
申込方法: メールとFAXで受け付けます。氏名、所属、FAX、住所をご記入の上、秋山哲男までお申し込み下さい。
● 秋山哲男:東京都立大学 大学院工学研究科 土木工学専攻(助教授)
● メール:akiyama-tetsuo@c.metro-u.ac.ip
● FAX:0426-77-2772 電 話:0426-77-1111(4543)
● 申込締切:11月26日まで(当日出席も可能)
〈大阪〉
日 時: 1999年11月27日(土) 午後2:00~4:30
場 所: 中央復建コンサルタンツ8F大会議室
住 所: 大阪市淀川区西宮原1-8-29
交 通: 地下鉄 新大阪駅 徒歩8分 J R 新大阪駅 徒歩13分
(http://www1a.mesh.ne.jp/CFK/GAIYO4.HTML)
※当日は土曜日ですので北側正面入口でなく、南側入口よりお入りください。
主 催: 土木学会「高齢社会における交通システム整備の体系に関する研究」
小委員会準備会、大阪交通科学研究会
後 援: 福祉のまちづくり研究会関西支部、災害科学研究所、中央復建コンサルタンツ株式会社
参 加 費: 無料
定 員: 80名
申込方法: メールとFAXで受け付けます。氏名、所属、電話、FAX、住所をご記入の上、大阪大学・飯田克弘までお申し込み下さい。
● 飯田克弘:大阪大学 大学院工学工学研究科 土木工学専攻(講師)
● メール:iida@civil.eng.osaka-u.ac.jp
● FAX:06-6879-7612 電 話:06-6879-7611
● 申込締切:11月24日まで 論 文 募 集
年に2回発行する会誌に、投稿論文を審査の上掲載します。募集要項は本号7頁の投稿要領を参照下さい。
編集後記
企画・広報委員会は7月に承認されましたが、まだ体制が取れていません。各委員会の集まりが出来ないまま、今回の発行となってしまいました。今後の企画は委員会を開催し、あるいはメールにより長期的な計画を作成して臨みたいと考えています。
当面、ニュースレターは12月(全国大会の論文募集)、5月(全国大会の案内)、会誌2号(1月)を予定しています。
今後の発行におきましては、様々な分野のニュース(発表会・講習会・その他)や会員からの情報提供も期待しています。投稿は秋山のメールまでお寄せ下さい(akiyama9@blue.ocn.ne.jp )。なお、企画広報のメンバーは以下で構成しています。
◆企画・広報委員会
委員長 秋山哲男
委 員 伊中義明、関根千佳、飯田克弘、木村一裕、日比野正己
◆事務局の移動
1999年11月1日より、本研究会事務局を(財) 国土開発技術研究センターに移転しました。
平成11年度新幹事選出スケジュールについて
事務局長 高橋儀平
去る12月11日の総務委員会で下記の通り協議しましたので報告します。
選挙日程等を以下のように決定しました。詳細は選挙管理委員会から告示されますのでご承知おき下さい。尚、研究会設立後第1回目の選挙で選挙運営等に支障が出ることも予想されますが、何卒ご協力をお願い申しあげます。
1. 選挙権、被選挙権を確定するための手続き
・ 第2回幹事会で了承された幹事会選出規則により選挙権及び被選挙権は会費を納入していることが前提となります。そこで本年度会費未納者のため12月中に会費納入を依頼。選挙人名簿を確定する必要上、会費納入期限を平成11年1月16日としました(選出規則上の期限)。同時に選挙スケジュール等をお知らせします。
2. 選挙スケジュール
- 選挙人名簿の告示は選挙管理委員会で最終確定しますが、2月中旬を予定しています。
選挙人(兼被選挙人)告示と同時に投票用紙、返信封筒を郵送します。 - 投票日は3月15日(月)。投票は郵送として、当日の消印は有効とします。郵送以外は原則として受け付けません。
- 得票順に上位15名までを当選とし(半数は選挙選出、半数は幹事会による推薦選出)、本人の承認を経て会長に報告します。
- 選挙以外の残りの15名を選出するために新幹事による推薦委員会を設け(規則第4条)、分野、地域等を考慮して推薦します。この時期はおよそ4月上旬を予定しています。
- その後新幹事による幹事会を開催し、会長、副会長、監査、各種委員長、委員会構成等を協議します。この時期は5月下旬を予定しています。
- 新幹事の承認等は次年度の総会で最終決定します。
3. 選挙管理委員会
・ 選挙管理委員会委員長には総務委員の阿部祥子氏にご快諾を得ています。委員は幹事以外から幹事の指名により選出することになっています。選挙管理委員会は各分野から5名程度を予定しています。
選挙日程とその後のスケジュール
◎ 会費納入期限:平成11年1月16日(土)→選挙人名簿決定・作成(指名、分野、地域)
◎ 選挙管理委員会発足:平成11年1月中旬
◎ 選挙人名簿告示:平成11年2月中旬
◎ 選挙日(郵送投票):3月15日当日消印有効→開票3月22日、開票立会い2名、 本人承諾後会長へ報告、当選証書発布
◎ 選挙選出による新幹事15名決定:3月下旬、第3回幹事会予定
◎ 残りの幹事選出のための推薦委員会:4月上旬
◎ 分野・地域を考慮した新幹事15名選出:4月下旬
◎ 新幹事による暫定幹事会:5月中旬→新役員選出、新年度事業運営協議他、
◎ 新役員提案・決定:6月上旬会長、副会長、監査、各委員長など
◎ 平成11年度第1回幹事会(神戸市):平成11年7月22日、新役員等の了承
◎ 平成11年度総会(神戸市):平成11年7月23日、新幹事承認他
福祉のまちづくり研究会幹事会選出規則 第1条 (総則)福祉のまちづくり研究会会則第9条に基づく幹事の選出は、この規則を定めることによる。
第2条 (選挙事務)幹事の選挙を実施するために、選挙管理委員会を置く。選挙管理委員会は、幹事会の指名する若干名の委員によって構成し、委員長を互選する。
第3条 (幹事の定数)幹事の定数は30名以内とする。
第4条 (幹事の選出) 1) 幹事の定数の内15名は資格を有する個人正会員の中から5名連記の無記名投票により選出する。
2) 選出された幹事が特別の理由により、幹事の辞退を申し出た場合には、幹事会の議を経て、次点の者を繰り上げて当選することができる。
3) 残りの幹事は、選出された幹事が推薦委員会を組織し、推薦委員会が推薦して総会の承認を受ける。
4) 前項による幹事の推薦は、地域分布、学術分野等を考慮して行わなければならない。
第5条 (選挙の方法)選挙は、選挙管理委員会が発行する投票用紙により、おそくとも総会期日の1ヶ月以上前までに郵送の方法によって行う。
第6条 (選挙権・被選挙権資格) 1) 幹事の選挙について選挙権及び被選挙権を有する者は、会費を納入し、選挙人名簿に記載されている個人正会員とする。
2) 幹事の選挙は前項に定める選挙権を有するものの名簿を有権者に配布することによって行う。
3) 前項の名簿は、選挙期日2ヶ月前現在で作成するものとする。
第7条 (同数得票者の扱い)選挙によって同数得票者が生じた場合、抽選によって当選者を決める。抽選は選挙管理委員会において行う。
第8条 (実施要領)この規則による選挙実施要領は別に定める。
附則
1. この規則は1998年12月9日から施行する。
平成10年度第2回幹事会報告
平成10年10月1日財団法人国土開発技術研究センター第3会議室において幹事19名の出席により平成10年度第2回幹事会を開催しましたので、会議の概要を報告します。
1. 総務委員会関係 〔会員名簿の発行について〕 会員名簿には、入会年次が把握できる会員番号を設け、勤務先、専門分野、職種などを掲載するが、掲載項目は会員本人の希望を問い合わせそれに従うとし、詳細は総務委員会で検討の上、発行することが承認された。
〔選挙規定〕
運用上の補足事項を確認後、規則の文言などの詳細は事務局で再検討し、実施要領を決定後、告示することが了承された。 主な補足事項
- 監事はその職務の特殊性から選挙による選出ではなく、幹事会の推薦で決める。
- 幹事の交代は運用上、選出された幹事が総会で承認された後とする。
- 推薦で選ぶ際には、地区代表及び会長の推薦、分野のバランスを配慮し、運営に支障を来さないように配慮する。
なお、この事項に関し、地区代表は支部推薦が望ましく、今後、支部結成を促進することが確認された。
〔第2回全国大会に係る幹事追加の件〕
第2回全国大会を神戸市で開催することに関し、大会準備・運営を統括する幹事の追加が検討されたが、新たな幹事は追加せず大会事務局長が幹事会に参加することととした。
〔研究会ホームページの作成について〕
全国大会の開催案内を大会事務局が有効利用した事例が報告され、今後、事務局で研究会ホームページの作成を具体的に検討することが承認された。
2. 企画委員会 〔第1回全国大会報告〕
八藤後企画委員長(大会実行委員会)から大会の報告があり、羽柴総務委員から大会の収支が報告された。
〔第2回全国大会〕
兵庫県立福祉のまちづくり研究所次長で、関西支部事務局長の原田氏より準備状況について説明が行われ、今後、大会事務局を組織し企画を進めることで了承された。
3. 論文委員会関係 研究会誌は、各委員会が地域のバランスを考慮のうえ企画担当者を推薦し選任。研究会誌の内容はそのメンバーで構成する委員会に任せ発行することで了承された。
なお、論文審査内規の検討は、論文委員会に任せ、出版に間に合うように決定することで了承された。
関西支部活動報告
平成10年5月26日の関西支部設立総会(於:大阪市舞州障害者スポーツセンター「アミティ舞州」)において、福祉のまちづくり研究会関西支部が設立されました。
関西支部では、関西において、福祉のまちづくりに関わる理論、研究および技術の発展に寄与し、その実践、普及、啓発を推進するために、「福祉のまちづくり関西セミナー」を開催するなど、種々の調査研究や情報交換を行っています。
これまでの活動概要は、下記のとおりです。
<関西支部役員会>
第1回役員会 日 時: 1998年7月1日(木)午後6:30~、
場 所: (株)地域計画建築研究所大阪事務所
出 席: 幹事12名、オブザーバー1名、事務局1名
1) 組織体制 支部事務局の役割と支部会員資格の確認
2) 行事「福祉のまちづくり関西セミナー」の年間企画予定を立案
3) 予算・会計 会費収入等の使途の確認
4) その他
第2回役員会 日 時: 1998年9月2日(水)午後5:00~、
場 所: 神戸メリケンパークオリエンタルホテルラウンジ
出 席: 幹事5名、オブザーバー3名、事務局1名
1) 第1回セミナー総括 セミナーの反省・感想と、会計処理の報告
2) 第2回セミナー企画 内容の確認
3) 第2回全国大会 草案の作成
4) その他
第3回役員会 日 時: 1998年10月28日(水)午後6:00~、
場 所: (株)地域計画建築研究所大阪事務所
出 席: 幹事11名、オブザーバー1名、事務局2名
1) 関西支部のパンフに関して 草案の加筆・修正
2) 第2回全国大会 事務局案の説明と審議、実行委員会の組織体制の確立
3) 第3・4回セミナー企画 Fern氏の来日にあわせて特別企画(第4回セミナー)の開催を決定
4) 新幹事の承認
5) その他
第1回企画会議(第2回全国大会実行委員会) 日 時: 1998年11月26日(木)午後6:00~、
場 所: ホテルグランヴィア大阪ラウンジ
出 席: 幹事3名、事務局2名
1) パネルディスカッションのパネラーおよびコーディネーターの選定
2) その他
<福祉のまちづくり関西セミナー>
第1回福祉のまちづくり関西セミナー テーマ: 神戸中突堤船客ターミナル見学と神戸ベイエリアのクルージング視察
後 援: 土木学会関西支部高齢者障害者社会基盤整備研究委員会
日 時: 1998年9月2日(水)午後1:00~5:00
場 所: 神戸中突堤船客ターミナル(JR元町駅下車 徒歩10分)
講 師: 三星昭宏(近畿大学)
内 容: 1998年3月末に竣工した中突堤船客ターミナルにおける見学と湾内クルーズ。参加者には施設に対する評価表を渡し、批判・意見を仰いだ。
中突堤船客ターミナルは、計画から施工まで多数の当事者が参加していることが特徴である。また、磁気シールによる音声案内などを実験的に導入したり、段差を解消したり、わかりやすい動線整備を行ったり、職員等に対して介護訓練を行うなど、ハード・ソフト面共に工夫が凝らされている。
参加数:54名(講師含む)で、行政、企業、、障害者など、幅広い参加があった。特に、車いす使用者7名、杖使用者1名、聴覚障害者1名、視覚障害者1名など、障害者の参加が多数あった。
第2回福祉のまちづくり関西セミナー テーマ: WHOの障害者定義
日 時: 1998年11月13日(金)午後1:30~4:00
場 所: 中央復建コンサルタンツ(株)会議室
(JR・地下鉄御堂筋線新大阪駅下車 徒歩10分 大阪淀川区西宮原1-8-29MB31)
講 師: 関宏之(大阪市職業リハビリテーションセンター)
内 容: WHOが1980年に発表した国際障害分類試案、および1997年に示した新しい国際障害分類試案を素材にした、「障害者の定義」に関する講義。
障害者を取り巻く環境の役割や、社会福祉従事者の役割・専門性に関して、「関モデル」を提示し、この問題に関する氏個人の見解などが示された。
参加数: 25名(講師を含む)
第3回福祉のまちづくり関西セミナー テーマ: 福祉のまちづくりにおける自己反省~福祉のまちづくりの最前線を担う者たちによる親不孝息子座談会~
日 時: 1998年12月5日(土)午後5:00~7:00
場 所: 大阪市職業リハビリテーションセンター 大講義室
(地下鉄谷町線喜蓮瓜破駅下車 徒歩5分 大阪市平野区喜蓮西6-2-55)
シンポジスト: 関宏之(大阪市職業リハビリステーションセンター)・新田保次(大阪大学)・藤村安則(中央復建コンサルタンツ(株))
総合司会:相良二郎((有)住まいと道具研究所)
内 容: 現今の福祉まちづくりの基本的考え方は、都市型モデルを中心に考えられているが、実際は、高齢者問題、家族と介護・扶養の問題、交通・住宅問題、縦割行政の弊害など、問題は多岐多様にわたっている。そこで、このテーマに関して、最前線で活躍されている方々に、自分の親孝行・不孝感も含めながら座談会を通じて語っていただいた。
参加数: 21名(シンポジスト・司会を含む)
第4回福祉のまちづくり関西セミナー テーマ: 公園計画とユニバーサルデザイン
共 催: 大阪交通科学研究会・ウェルフェアテクノハウス神戸研究会・ユニバーサルデザインのまちづくり研究会
後 援: 土木学会関西支部高齢者障害者社会基盤整備研究委員会
日 時: 1998年12月12日(土)午後1:30~4:00
場 所: 神戸市立こうべ市民福祉交流センター 301教室
(JR・阪急・阪神三宮駅下車 徒歩15分 神戸市中央区磯上通3-1-32)
講 師: ロバート・ファーン Robert Fern(カナダ文化伝統庁 Dept. of Canadian Her itage)
内 容: 横浜市で行われた「ユニバーサルデザイン国際ワークショップ」(11月30日~12月4日)の講師ロバート・ファーン氏による「アクセス性の高い公園計画」に関する講義。
カナダにおけるアクセス性の高い国立公園の整備等の経験を元に、スライドで事例を紹介しながら、「access with dignity(尊厳のあるアクセス)」、「計画から評価に至るプロセスにおける当事者参加」、「アクセス性に対する理解や適正な維持・管理のための職員等の教育」について語った。
参加数: 37名(講師・通訳を含む)
次回のセミナーは、交通分野(低床バスやスペシャルトランスポートサービス等)をテーマに、2月中旬頃の開催を予定しています。
なお、関西支部では、上記のような支部独自の活動を維持していくために、支部入会を希望される方に対して、支部会費の納入をお願いしています。関西に在住でまだ関西支部会員として登録されていない方は、この機会に是非ご入会ください。また、関西に住んでなくても、ご関心のある方や会の趣旨ご賛同いただける方は、どうぞご参加ください。
申し込み・お問い合わせ、下記事務局までお願いします。
福祉のまちづくり研究会関西支部事務局
(担当:阪東)兵庫県立福祉のまちづくり工学研究所内
〒651-2181 神戸市西区曙町1070
TEL:078-925-9283,FAX:078-925-9284、
E-mail:bando@assistech.hwc.or.jp
【講習会開催報告】
第1回講習会「福祉社会の交通」
第1回講演会報告
秋山哲男(東京都立大学)
第1回目の講習会として、主催「福祉のまちづくり研究会企画委員会」、共催「世田谷区役所」により、1998年7月17日(金)午後1:30~4:30に、世田谷区三軒茶屋キャロットタワー4階ワークショップABで開催した。参加費は、福祉まちづくり研究会会員と世田谷区民は1000円、非会員:2000円とし、出席者は120人(定員100名)と盛況であった。
講習会では、「高齢者・障害者のスペシャルトランスポートサービス」について神奈川県総合リハビリテーションセンターの藤井直人氏が「バスの動向:ノンステップバス・コミュニティバス・乗り合いタクシー」を、東京都立大学大学院の秋山哲男講師が「高齢者・障害者の交通システム論」を、近畿大学の三星昭宏教授がそれぞれ講演した後、ディスカッションを行った。
なお、今後数年にわたって、高齢者・障害者の交通問題は大きく変化するものと考えられる。したがって、来年度も講習会を通して、会員に変化の状況を伝えて行きたい。
第2回講習会「福祉のまちづくり・既存建築物への改善手法をめぐって」
第2回講習会報告
「福祉のまちづくり既存建築物・生活空間の改善手法をめぐって」~地方自治体の経験を学ぶ~
高橋儀平(東洋大学)
去る10月27日(火)、午後1時より積水ハウス東京支店内の会議室において標記の第2回講習会を開催した。参加者は東京を中心に約100名で、当日の参加者からは研究会へ新規入会者も多数あった。会場は田中賢(会員・積水ハウス)のご配慮により設定しアクセスも良かったことが幸いした。
◇ 講習会の概要
野村副会長(日大)の挨拶、趣旨説明の後、高橋(東洋大)が「福祉のまちづくりと既存建築物・生活空間の改善手法のポイント」と題してミニ講演を行った。
ついで各自治体から、兵庫県の永松氏が福祉のまちづくり施策体系を中心に公共的施設整備の現状、重点地区整備及び面的整備指針の策定の方向性を述べた。神奈川県の宮崎氏は条例試行以降の適合状況の結果を報告し、同県が発行しているガイドブックを紹介した。埼玉県の坂巻氏は特色ある事業として適合状況調査の途中経過、平成11年度開講するバリアフリー建築カレッジとバリアフリータウンマップの概要を説明した。川崎市の澤里氏は条例が要綱の段階に比べて対象範囲を縮小したことの問題点や今後の既存施設整備の整備プログラムを中心に報告。町田市の青木氏は、ソフト領域を含む総合福祉条例の特徴、町田市の条例の方向でもある住宅改造の実績についても過去6年間の貴重なデータを紹介した。最後に東松山市の田幡氏は障害者や高齢者にやさしいまちづくり推進事業の計画策定の概要を説明し、市独自の改善指針を策定したことなどを報告した。以上の報告の他、この領域で先行している大阪府から平成5年度より継続している適合状況調査と改善の進捗状況及び今後の改善指導として重点的整備の必要性が述べられた。
以上の報告後、狩野(都老研)と高橋が進行し、上薗(障害者情報ネット)、三澤(日本DPI)両氏から当事者としてコメントを頂いた後、若干の質疑を行った。既存建築物の改善はようやく方向がみえはじめたところであるが、福祉のまちづくり条例整備基準と改善の目安は必ずしも同一ではなく、地域の実態に併せた弾力的な運用を検討したり、市民や事業者の理解を平行して進める必要性を各自治体が痛感している。
今回は報告が多数にわたり十分な議論もできず、やや残念であったが、自治体関係者も多く参加され、、今後の展開に向けて多くのヒントが示されたように思われる。
第3回講習会「人間特性と規格化」
第3回講習会(人間特性と規格化)報告
徳田哲男(東京都老人総合研究所)
通産省主導により一昨年から進行中にある「知的基盤人間特性計測評価技術」に関する進捗状況、今後の展開や方向性について、当該専門委員会の各WG主査による講習会を11月20日、日本大学理工学部駿河台校舎において開催した。参加者の所属は住宅、自動車、福祉機器等のメーカー、各県工業技術センター、及び工学系学生を中心とした20数名であった。
司会(徳田)から人間特性に立脚した製品や生活環境の実現に必要な技術基盤の確立と国際標準化への貢献は、標準的人間特性に関する評価手法の開発が必須であるとの趣旨説明に続き、当該事業の委託先でもある鈴木一重専務理事(社・人間工学研究センター)より事業概要の紹介があり、特に高齢者の生活特性に注目して先行開発中である「身体機能データーベースの構築に関する調査研究」との関連性についての報告があった。次に、上野義雪(千葉工業大学)社会ニーズWG主査より、「社会ニーズに汲み上げることでこれを整える」ための準備として、製品側の種類と使用者側の身体機能分類表についての説明があった。また、谷井克則(武蔵工業大学)専門委員会委員長兼計測WG主査からは、「人間特性を計測して評価する」とういう視点から、計測対象とした14項目におよぶ動作内容の紹介とこの中から今年度の小規模パイロット計測に採用されたまたぎ動作、立ち上がり・座り動作、握り動作についての計測内容が紹介された。さらに、これらの計測結果の評価を受けて、本事業の到達点ともなるISOやJIS規格との関連性等を、岡田明(大阪市立大学)規格化WG主査が「人間特性を規格化に生かす工夫」を、規格化の必要性その概念、人間工学の国際規格とヨーロッパ規格の動向さらには日本の課題などについてまとめられた。
会誌編集委員会からのお知らせ研究会誌編集委員長(暫定)
徳田哲男
委員長会議(11月13日)において、研究会誌の刊行に向けての編集委員会組織を早急に立ち上げる必要性が指摘され、会誌編集委員会の事業内容や委員候補者の推薦等が議論、決定されました。委員長会議の報告を受けて、次の役員選挙までの暫定処置としての会誌編集委員会(暫定)が組織されたのに続き、第一回委員会が12月7日に開催され、会誌刊行に向けての具体的なスケジュール等が話し合われました。
会誌編集委員会では研究会誌の定期的な刊行は、研究会活動の活性化をはかる上で、きわめて大切な事業であるとの認識の上に立ち、会誌の構成は当該領域に関する研究従事者の論文発表はもとより、行政担当者、流通などを含めた生産者側、および問題当事者となりやすい消費者側の意見等がバランスよく反映された内容であることが望ましいと考えております。当面は、年間2回の研究会誌発行を予定しており、企画、広報、論文(原著)編集および総務の各委員会と連携をとりながら、第1号を平成11年5月を目標に刊行作業を進めております。また、この研究会は関連領域が多岐にわたるために、共有可能な情報を適切に提供できる告知板等の常設も予定しておりますので、会員各位のご意見やご要望などを積極的に会誌編集委員会事務局宛((財)バリアフリーシステム開発財団)へお寄せ下さい。
第2回全国大会案内
研究会誌編集委員長(暫定)
徳田哲男
委員長会議(11月13日)において、研究会誌の刊行に向けての編集委員会組織を早急に立ち上げる必要性が指摘され、会誌編集委員会の事業内容や委員候補者の推薦等が議論、決定されました。委員長会議の報告を受けて、次の役員選挙までの暫定処置としての会誌編集委員会(暫定)が組織されたのに続き、第一回委員会が12月7日に開催され、会誌刊行に向けての具体的なスケジュール等が話し合われました。
会誌編集委員会では研究会誌の定期的な刊行は、研究会活動の活性化をはかる上で、きわめて大切な事業であるとの認識の上に立ち、会誌の構成は当該領域に関する研究従事者の論文発表はもとより、行政担当者、流通などを含めた生産者側、および問題当事者となりやすい消費者側の意見等がバランスよく反映された内容であることが望ましいと考えております。当面は、年間2回の研究会誌発行を予定しており、企画、広報、論文(原著)編集および総務の各委員会と連携をとりながら、第1号を平成11年5月を目標に刊行作業を進めております。また、この研究会は関連領域が多岐にわたるために、共有可能な情報を適切に提供できる告知板等の常設も予定しておりますので、会員各位のご意見やご要望などを積極的に会誌編集委員会事務局宛((財)バリアフリーシステム開発財団)へお寄せ下さい。
- 福祉のまちづくり研究会発足から1年
- 第1回全国大会開催にあたって
- アジア・太平洋地域におけるバリアフリー環境推進パイロットプロジェクトの概要
- ユニバーサルデザイン国際大会大成功
- 【講習会案内】
- 平成9年度第2回幹事会報告
- 拡大委員長会議議事録
- あなたも投稿してみませんか「論文を募集します」
- 事務局から
福祉のまちづくり研究会発足から1年
はじめに 福祉のまちづくり研究会会長
一番ケ瀬康子
福祉のまちづくり研究会が発足して早一年が経過しました。異分野間の協働作業を合い言葉に、昨年7月11日に本会が発足し、既に会員数460名を越える団体に成長しました。本年は5月に関西支部が設立され、7月31日に開催される第1回全国大会をはじめ、各地で各専門領域を横断するシンポジウムや講習会が予定されています。
今、世の中ではすべての人が安心して住み続けられる抜本的な都市構造への変革、住宅を核とした居住サービスの実現、真に利用者の立場に立脚した地域介護システムなどの構築が早急に求められ、益々本会のような横断的活動が必要とされています。
本格的な共同研究の成果は今後に期待されますが、21世紀に向けた学際的なまちづくりの研究の場として本会が発展することを願っています。
本会は、市民をはじめ全ての専門分野の方々が参加できる開かれた研究会です。近い将来は市民、専門家を結集した新しいタイプの学会(学術団体)祖引きに移行する予定でもあります。どうぞ皆様方のご参加をお待ちしています。
第1回全国大会開催にあたって
第1回全国大会実行委員長
野村歡
福祉のまちづくり研究会は、数年間の準備期間を経て昨年7月にようやく産声を上げました。その後、東京や名古屋で開催されたシンポジウムなどの活動を行って参りましたが、今回第1回全国大会を開催するまでこぎつけました。これも、ひとえに関係各位のご協力の賜と感謝いたします。
さて、この研究会が目指すところは、高齢者や障害者を含めた全ての市民が地域社会の中で安全に快適に健康的に生活できるようにするためのハードとソフトを含めたあらゆる活動に対して仕事として取り組む、研究活動として取り組む、当事者として生活する人たちが、分野を越えて理解と挙力と連帯を深めることにあります。
とはいうものの、そう簡単に行かないことは目に見えています。だからこそ、この場を通して、虚心坦懐に多くの人々の意見を聞き入れる良い場としていきたいのです。世の中では、特に我々の周辺ではしばしばノーマライゼーションという言葉を聞き、また使います。この理念を改めてここで説明するのは野暮ですからいたしませんが、我々自身が「共に生き」なければいけないのではないでしょうか。
今回は、基調講演に加えて多くの研究発表がなされ、また、「介護保険」「ユニバーサルデザイン」といった時期を得たテーマでシンポジウムが開催されます。是非、多くの方にご参加いただき、ご発言をいただきたいと思います。
最後に、今回の大会開催にあたり、会場を借用させていただき、さらに大会運営等にご協力いただいた世田谷区に厚く御礼申し上げます。
アジア・太平洋地域におけるバリアフリー環境推進パイロットプロジェクトの概要
佐藤克志
(建設省建築研究所 元国連・アジア太平洋経済社会委員会 バリアフリー環境専門家)
アジア・太平洋障害者の10年
国連・アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)は「国連・障害者の10年」(1983-1992)のあとを受けて、1993年から2002年までを「アジア太平洋障害者の10年」とする決議を1992年4月の第48回の総会で採択した(日本を含む33政府の共同提案による)。
その行動計画の中には国内調整、法律、情報、国民の認識、アクセシビリティとコミュニケーション、教育、訓練と雇用、生涯原因の予防、リハビリテーションサービス、自立支援機器、自助団体、地域協力といった多岐にわたる問題領域とその目標があげられている。
私が担当した「アジア太平洋におけるバリアフリー環境推進パイロットプロジェクト」は、これらの行動計画課題の中の「アクシビリティとコミュニケーション」に位置付いている。
バリアフリー環境推進パイロットプロジェクト
パイロットプロジェクトの目的はアジア太平洋地域の中から選定されたバンコク、北京、ニューデリーの3都市の最低1平方キロのエリアをその国あるいは地域(東南アジア、東アジア、南アジア)のモデル地区として具体的に改善すること、及びその過程(計画・設計段階からモニタリング、氷塊に至るまで)において、障害者や高齢者等の当事者参加のまちづくりを実現することであった。
パイロットプロジェクトの対象地は、各対象都市の考え方を反映し、それぞれ異なった性格を持つエリアが選定された。バンコクでは「バリアフリー環境」を数多くの人々に知ってもらうことを主目的としてそのポテンシャルを持った商業地区が選ばれ、ニューデリーでは障害者団体が障害者の雇用促進を主張し、それに適した地区として官庁街が、また北京では障害者、高齢者が数多く住むニュータウン(約10年前に開発)が選ばれた。プロジェクトの具体的成果としてはプロジェクト対象地域にあるいくつかの既存の建物/施設がアクセシブルに改善されたこと(スロープの設置、アクセシブルなトイレの設置、歩道の縁石切り下げ、視覚障害者用警告・誘導ブロックの設置、郵便局・銀行等の接客カウンターの改善、誘導鈴付信号機の設置等)、プロジェクトの経験を元にアクセスに関する法律案(インド)、実施規則(北京)、ガイドライン(バンコク)が開発されたこと(これまでは全く建築・都市計画関係者とのコミュニケーションはなかった)等が挙げられる。機械を見つけて詳細を報告できればと考えている。
望まれる日本の協力
ESCAPでのパイロットプロジェクトは1998年6月をもって一応終了するが、アジア太平洋地域において、これはゴールではなくスタートである。日本が国連・障害者年とそれに続いた障害者の10年を契機として徐々に変わり始めたのと同じような状況が今アジアで展開されようとしている。欧米の経験・情報を直に受け入れることに抵抗を示す場合でも、「日本」というアジアのフィルターを通って来たものは割と素直に受け入れられる(社交辞令かもしれないが)。残された課題(建築関係者の教育、福祉部局と建築・都市部局の連携、都市基盤整備政策との連携 他)解決のため、アジア・太平洋諸国のバリアフリー/ユニバーサル環境推進のため、「日本」「我々」の果たすべき役割は大きい。
ユニバーサルデザイン国際大会大成功
ユニバーサルデザイン国際会議大成功しかし直後にロン・メイス氏死去
去る6月17日より6月21日まで、ニューヨークのホフストラ大学においてユニバーサルデザイン国際会議(Designing for the 21st Century: Inter national Conference on Universal Design of Information, Products, and Enviroments)が開催された。ボストンにあるAdaptive Environments Center のイレーン・オストロフ女史、ノースカロライナ州立大学の Center for Universal Design のロン・メイス所長らが主催者であった。
過去数年にわたって米国で実践されたユニバーサルデザイン教育プロジェクトの拡大版として企画されたこの会議には、関係者の当初の予想を大幅に上回って世界中から450名ほどが集まり、そのうち日本人の参加者は80名ほどにものぼった。キーノートスピーカーとしては「誰のためのデザイン?」の著者であるドン・ノーマン「変装:私は3年間老人だった」の著者であるパトリシア・ムーア、ユニバーサルデザインの7原則のとりまとめ役となったロン・メイス、ヨーロッパにおけるこの分野の第一人者であるロジャー・コールマンなどが登壇し、ユニバーサルデザインについて明解なメッセージを伝えた。車いす利用、視覚障害、あるいは聴覚障害といった、それぞれのハンディを抱えているキーノートスピーカーたちを含めて、「障害対応の特殊解を超えて次のステップを」が基本思想として強く打ち出されたことが、この会議の持つ意味をもっとも的確に示していよう。
分科会に分かれての議論では、参加者のさまざまな経験・実践などが報告された。わが国からは、E&Cプロジェクト、NECと多摩美術大学の共同プロジェクトの成果、さらには積水ハウスと建設省の共同による長寿社会対応住宅設計指針導入とそれに伴う住宅金融公庫融資の大転換までの流れが報告されたほか、飛び入りで名古屋市立大学からもデザイン教育の試みが紹介された。
それに加えて筆者は、プレ・コンファレンスとして設定された「法規制かそれともユニバーサルデザインか」というセッションと、閉会に先立つとりまとめ全体会でそれぞれのパネリストを務め、バリアフリーとユニバーサルデザインの本質的相違やユニバーサルデザインの達成手法について議論を展開した。
今回の会議の最大の意義は、ユニバーサルデザイン教育プロジェクトに継続して参加している大学関係者と現場で実践しているデザイナー、研究者などが一堂に会して、お互いを知り合ったことであろう。これまでいろいろな場面で個別に顔を合わせた関係者は少なくないが、「ユニバーサルデザイン」をキーワードとしてみんな集まったのは初めて。じかに知り合い、今後のリアルタイムのコミュニケーションを保証することになったのが参加者にとって最大の収穫であろう。多くの関係者は電子メールアドレスを公開したので、瞬時にして質問が届けられ、さほど時間がたたないうちに回答が寄せられる可能性はずいぶん高くなったといえる。2年後に企画されている次回の会議への期待も高い。
ただ、会議終了後間もない6月29日朝、上述したロン・メイス氏が心臓発作で死去したのは、会議に参加して彼としたしく語り合ったわれわれにとっては衝撃であった。
とくに筆者は来る11月中旬に彼をキーノートスピーカーとして横浜に招待し、ワークショップと国際シンポジウムを開催する予定で、彼もその機会を楽しみにしていたので、よけいにショックが大きかった。 ニューヨークでは会議のスケジュールが忙しく、十分な打ち合わせ時間がとれなかったので、来日のための細かな手順・要件を打ち合わせようと、帰国後間髪を置かずに横浜の3つのホテルの車いす対応客室の図面をファックスで米国に送り、支障なく利用可能かどうかの検討を依頼した。もし必要ならば、改装の要請を横浜市と連名でホテルに申し入れるのもいとわないというのが当方の気構えだった。
これに対して週末に、「会議からノースカロライナに戻ったが体調がまだ回復しない。週明けにこのファックスの話を伝える」というメールで、関係者から近況の連絡を受けとったので、ちょっと気にはしたが、まさか亡くなるとは思わなかった。1941年生まれというからまだ50代、早すぎる死であった。そういえば、ボストンにあるブランディス大学のアービング・ゾラ氏も60歳そこそこで、やはり心臓発作で先年亡くなったことを思い出す。ポリオの後遺症で心肺機能が衰えていることが、結果としては響いたのであろう。ロン・メイス氏は小さな酸素ボンベを携えて肺の機能低下を補っていたから、日本までの飛行がかなりの負担になることは予想して危惧ていたのだが、国内の十分に準備された旅行がいわば命取りになるとは、意外だった。
彼はユニバーサルデザインの第一人者であったから、ぜひわが国に来てもらいたかったし、これまで多くの日本人関係者が彼を訪問した際にもらうだけもらってほとんどフィードバックしてないのを償うべく、テーマ別に少人数の会合を積み重ねてわが国の状況を伝えるという企画も立てていたので、それが実現することなく終わってしまったのは、かえすがえすも惜しまれる。
筆者にとってのせめてもの慰めは、ニューヨーク会議への参加者のうちの何人かは、レセプションのあとの時間を割いて彼と意見交換する機会を持ったことである。多くの人にとって初めてであったが、非公式に意見を交換することで、彼の来日に向けてわが国の期待を表明することができ、われわれの前向きな姿勢を伝えられたのは幸いであったと思う。
幸運なことに、会議での彼の講演はテープに記録されており、しかもコンピュータの音声認識ソフトウェアによって、若干の遅れはあったもののスクリーンに投影された速記録がある。予定が変更にされなければ、これはまもなくホームページに掲載されるはずであるが、筆者は11月にはそれをわが国に広く伝えたいと考えている。
筆者としては、そのことを含めて彼の死を無にすることなくユニバーサルデザインの理想に向かって今後とも努力することが、彼のこれまでの遺志を継ぐものであり、また好意に応えることであると信じている。
【講習会案内】福祉のまちづくり研究会の講習会開催のご案内
研究会では7月から会員サービスとして講習会に取り組むことにしました。詳細は決まっていませんが講演会は10月、11月、来年の2月に開催を予定し、そのほか企画中のものもあります。講習会の内容は多少変わるかもしれませんが、その点をお含みの上お申し込み下さい。なお申込は直接担当者にメイルやFAXでお願い致します。 全般的な問い合わせ先: 0426-77-2772(都立大学:秋田哲男)
個々の問い合わせ先: 各講習会の担当者(申込先)
福祉社会の交通
第1回講習会 テーマ: 福祉社会の交通
日 時: 1998年7.17(金)午後1:30~4:30
場 所: 世田谷区太子堂キャロットタワー
内 容: 高齢者・障害者のスペシャルトランスポートサービス(藤井直人・神奈川総合)
バスの動向(秋山哲男・都立大学)、高齢者・障害者の交通システム論(三星昭宏・近畿大学)
福祉のまちづくり・既存建築物への改善手法をめぐって
第2回講習会 テーマ: 福祉のまちづくり・既存建築物への改善手法をめぐって
-地方自治体の適合状況調査から-
日 時: 1998.10.27(火)午後1:30~4:30
場 所: 日本大学理工学部駿河台校舎 1号館3階 135号室
JR中央線お茶の水駅下車 徒歩5分 千代田区1-8-14
(教室はバリアフリーではありません)
講 師: 既存建築物への改善手法をめぐって:高橋儀平(東洋大学)、野村歡(日本大学)
自治体からの報告:首都圏の自治体担当者人数予定
資料代: 会員2,000円、非会員3,000円、就労していない学生1,000円 申込方法: 氏名、所属、住所、FAX番号を記入し、FAXあるいはE-mailで高橋までお申込み下さい。
申込先: 東洋大学工学部建築学科 高橋儀平研究室
〒350-8585 埼玉県川越市鯨井2100
FAX;0492-31-1400 E-mail:gihei@eng.toyo.ac.jp
人間工学
第3回講習会 テーマ: 人間工学
日 時: 1998.11.20(金)午後1:30~4:30
場 所: 日本大学理工学部駿河台校舎 1号館3階 135号室 JR中央線お茶の水駅下車 徒歩5分 千代田区1-8-14
内 容: 標準的人間特性に関する評価手法の開発により、人間特性に立脚した製品や生活環境を実現に必要な技術基盤の確立と国際標準化への貢献を前提に標準的人間特性に関する評価手法の開発を目的とした、「知的基盤人間特性計測評価技術」が通商産業省のもとで進行中である。本講習会では、当該技術専門委員会委員長(計測WG主査兼任)、社会ニーズWGおよび規格WG(主査)を講師を迎えて、人間特性と企画化に関するこれまでの進歩状況や今後の方向性、さらには本事業の到達点ともなるISOやJIS規格との関連性等について紹介していただく。
プログラム 司会: 徳田哲男(東京都老人総合研究所)
13:00~13:50 主旨説明 :鈴木一重(社・人間生活工学研究センター)
13:50~14:30 社会ニーズを汲み上げ・整える :上野義雪(千葉工業大学)
14:30~15:10 人間特性を計測する・評価する :谷井克則(武蔵工業大学)
15:10~15:20 休 憩
15:20~16:00 人間特性を規格化に生かす :岡田明(大阪市立大学)
16:00~16:30 ディスカッション
受講料: 会員2,000円、非会員3,000円、就労していない学生1,000円
申込方法: 氏名、所属、住所、FAX番号を記入し、FAXあるいはE-mailまでお申込下さい。
申込先:
> (先着順50名) 東京都老人総合研究所・生活環境部門 徳田哲男
〒173-0015 東京都板橋区栄町35-2 FAX:03-3579-4776、
E-mail:tokuda@tmig.or.jp
介護保険の現状と課題
第4回講習会 テーマ: 介護保険の現状と課題
日 時: 1999.2.26(金) 午後1:30~4:30
場 所: 日本大学理工学部駿河台校舎 1号館3階 135号室
JR中央線お茶の水駅下車 徒歩5分 千代田区1-8-14
(教室はバリアフリーではありません)
講 師: 中谷陽明(日本女子大学・助教授) 小山聡子(日本女子大学・講師)予定
資料代: 会員2,000円、非会員3,000円、就労していない学生1,000円
申込方法: 氏名、所属、住所、FAX番号を記入し、FAXあるいはE-mailまでお申込下さい。
申込先: 日本女子大学社会福祉学科 小山聡子研究室〒214-8565川崎市多摩区生田1-1-1
FAX:044-952-6869(小山聡子宛に)E-mail:oyamas@ikuta.jwu.ac.jp
平成9年度第2回幹事会報告 平成9年度第2回幹事会報告
平成10年3月8日(日)大阪の弥生会館において、幹事会15名の出席により第2回幹事会を開催しましたので、会議の概要を報告します。
- 平成9年度事業報告案(承認)
- 平成9年度決算報告案
- 平成10年度予算案
- 年度が終了していないため、3/31までを含めて一部を修正の上、次回幹事会で最終確認の上、総会に提出する。
- 論文集の発行について論文委員会で検討する。
- 予算案の法人会員数の実現は活動上必要であり、幹事各位が一層努力することが確認された。
- 未納会費は、会則により2年分滞納で退会となるまで、継続して請求する。
- 各委員会報告及び次年度に向けた提案について
- 会の運営に関する議論を、現在の委員長会議中心から、各委員会に移すように体制を整えてほしい
- 地方でのシンポジウム等の開催財源は、原則独立採算で、参加費・資料代、寄付によるが、本部から10万円程度の補助を考える
- 今後、本件休会が他の催しを共催・協賛する案件は、企画委員会で最終判断する
- 関西支部の設立の背景は、東京での催しや企画立案会議に参加することが頻繁にはむりであるという点がある。
- 活動内容は次のような予定
- 会費・規約等も含め独自活動を行う
- 支部役員が、小集会や談話会を企画・運営する
- 催しの案内は全国へ流す
- 支部独自の賛助金集めについて東京の理解がほしい
- 役員及び委員補充(承認)
- 新総務委員会は、川内美彦氏(アクセスプロジェクト)羽柴佳一(バリアフリーシステム開発財団)も2名就任
- 事務局移転に伴い、解職されるのは、安達万里子、竹本由美総務委員会(いずれも国土開発技術研究センター事務局員)。
- 大阪支部設立記念シンポジウムについて(説明)
- 平成10年度総会、幹事会の日程(承認)
- 総務委員会の提案の7月30日夕刻に幹事会、7月31日午前に総会を開催する
- 平成10年度全国大会(承認)
- 役員、顧問、評議委員の顔合わせ会(承認)
- 5月18日18:30~開催(実施済み)
- 事務局移転について(承認)
- 現在の財団法人国土開発技術研究センターから、財団法人バリアフリーシステム開発財団へ移転することについて、高橋総務委員会長から資料に基づき説明があり、了解された。
- その他
- 会の外部へのPRについて議論され、可能なところから積極的に行っていくことを確認
〔総務委員会関係 (高橋)〕(承認)
〔企画委員会関係 (秋山)〕(承認)
〔関西の今後の活動について〕(承認)
拡大委員長会議議事録
福祉のまちづくり研究会拡大委員長会議議事録(要約)
日 時: 1998年6月16日18:30~21:15
場 所: 国土開発技術研究センター第1会議室
出席者: 澤村、野村、三星、秋山、八藤後、藤井、河合、林、羽柴、山田、竹本、安達
1. 総会(7/31)幹事会(7/30)関係
1) 事業報告 高橋から資料説明、了承。
2) 決済、予算、林から資料説明。 ・ 決算処理は公益法人会計基準に準拠し作成。税務対策として、謝金の源泉徴収や事業収入の扱いについて十分な記録を残すことが確認された。
3) 会則関係 高橋から以下の修正の必要な説明され、幹事会及び総会の議案とすることが確認された。
・ 98年度の役員は、97年度と同じとし、選挙等は行わない(3月の幹事会で確認済み)。
・ 決算及び総会の時期
・ 若干の誤字、脱字の修正、文言の訂正と必要性。また、99年度役員の選出方法を総務委員会で検討を進めること、99年度総会は研究会と切り離す可能性もあることが確認された。
4) 幹事会について ・ 7/30 18:30-20:30場所は、大会と同じキャロットタワーで。
2. 研究大会(発表シンポ等)関係 八藤後から論文集の編集作業の状況について報告され了承された。
現時点までの反省点とその対応として次の点が報告された。 ・ 発表申し込みが受理されていないとの申し出があったので、今後受理確認を行い、申込者にも周知する。
・ 概要集は1000部印刷。
・ テキスト代を算定し、概要集の事後の配布(販売)方法を決める。
3.事務引き継ぎ 林から状況が報告された。
・ 6/3にバリアフリーシステム開発財団にて引き継ぎ。
・ 名簿管理:7/31大会まではJICEで管理
4. 論文委員会 野村から論文委員会の議事録、規定、執筆要領案の説明が、秋山からスケジュールの紹介があった。今後の進め方として以下の点が確認された。
・ 7/31に規定・執筆要領が紹介できるよう、論文委員会でさらに詰める(7/31発行予定のニュースレターに載せる)
・ 雑誌と合わせて出版することから、財政の問題も含めて打ち合わせする。
5. 企画委員会 秋山から資料に基づき説明があり、以下の点が確認された。
・ 10月以降の講習会の企画の場所と日程を7/31に案内したい。
・ 北海道の他、名古屋、九州、四国、新潟、石川、熊本で講習会開催の可能性がある。
・ 第2回の全国大会(1999年)の場所等を7/31に確定する。
6.関西支部活動報告 三星から5/26関西支部設立総会を行った旨の報告があった。
以下の点が確認された。 ・ 支部への補助金について今後検討する。
・ 設立そのものと支部への補助金の件は幹事会で審議する。それ以外は報告のみでよい。
7.ニュースレター
高橋より状況説明があり、以下の要領でNo4ニュースレターを作ることになった。
・ 7/10原稿締切、7/31大会会場で配布。
・ 内容は、目次を高橋が作って、メールで原稿依頼する。
8. その他 ・ 高橋から、5/18に顧問評議員と会長、副会長幹事の懇談会を実施した件が報告された。
・ 各委員の開催記録を確実にしておくことが確認された。
・ 研究会の英語名を、おそくとも論文集発行に間に合うよう決める。
あなたも投稿してみませんか「論文を募集します」
「論文を募集します」~論文委員会~
研究論文集の発行は、研究会の発足当初からの懸案事項となっていましたが、「福祉のまちづくり研究会第1回全国大会」開催を契機に、いよいよ募集を開始いたします。
この研究会の最大の目的は、異なった分野の方々がお互いの立場や活動を理解し合いながら真の「福祉のまちづくり」に皆で取り組むことなのですが、単なる交流や情報交換だけでは表面的な活動に終わってしまう危険性があります。研究会からというからにはもっと突っ込んだ話し合い討論が必要ではないでしょうか。そのためにも研究論文は重要な役割を果たします。
研究論文というと、堅苦しいのですが、一定のルールさえ守ってくだされば、誰でも自由に応募できます。日頃のお仕事や研究を通じて得た知見を是非会員の皆さんに伝えて下さい。
応募規定・執筆要領などの詳細については事務局までお問い合わせください。
事務局から
研究会発足後、ようやく1年が経過しました。この1年は土台づくりに終始しましたが、各委員会による役割分担体制ができつつあります。事務局もようやく次への体制に向かっています。今後の課題は論文集の発行、学術団体への登録、全国的な展開などです。本年5月には関西支部が設立されました。各地で支部設立に手を挙げて下さることを願っています。10月以降の本格的な講習会には是非多くの方が参加して下さい。多様な分野、異分野間のグローバルな議論を期待しています。本年4月からは事務局が(財)バリアフリーシステム開発財団に移転しました。準備段階から物量ともに支援をしていただいた(財)国土開発技術研究センターの皆さんに感謝します。会員の皆さんの参加で第1回全国大会が無事成功することを祈念します。本研究会が他に例のないユニークな研究会として発展することを念願しています。是非研究会に関わるご質問、ご提案をお寄せ下さい。
事務局連絡先: (財)バリアフリーシステム開発財団(担当 羽柴)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-5-4
TEL:03-5276-1234、FAX:03-5276-1178
E-mail:ffbsi@alpha-web.or.jp
