お知らせ

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視覚障害当事者が望む災害時に必要な支援に関するシンポ  9/27慶大日吉

2013年08月22日

会員各位

 福まち学会「情報・コミュニケーション特別研究委員会」では以下の
公開シンポジウムを開催しますので、積極的にご参加くださるよう
お願いします。なお、この案内文は、転載歓迎です。


日時:2013年9月27日(金) 18時~19時30分
場所:慶應義塾大学日吉キャンパス・来往舎1階・シンポジウムスペース
http://www.keio.ac.jp/ja/access/hiyoshi.html

趣旨:東日本大震災をきっかけに、災害時の障害者への支援の在り方が議論
されている。特に、東日本大震災の際に、個人情報保護や行政機関の守秘義務
が壁となり、避難・誘導や安否確認等が出来なかった反省に基づき、要援護者
登録の必要性等が指摘されている。しかし、適切な支援システムを構築する際
には、緊急時に、障害当事者がどこで、どのような活動をしており、どんな
支援を必要としていたか等に関するエビデンス等を考慮する必要がある。
本シンポジウムでは、震災当時、情報・コミュニケーション面で多くの課題に
遭遇した視覚障害に焦点を絞り、当事者のニーズに基づいた支援の在り方に
関して、実態調査、当事者運動、ICT支援の3つの観点から議論を行う。

http://web.econ.keio.ac.jp/staff/nakanoy/academy/jais/jcom20130927.html


【報告】
報告1
「東日本大震災時、視覚障害者はどこで何をし、どんな支援を必要としていたか?」
 中野 泰志(慶應義塾大学・自然科学研究教育センター)

 我々は、東日本大震災時に、視覚障害者がどこでどのような活動をしており、
どんな支援が必要だったのかについて、日本盲人会連合と日本網膜色素変性症
協会の協力を得て、大規模な全国調査を実施した。1,252人の有効回答を分析
した結果、援護者登録を行った人の割合が低いことや日中の活動場所が居住
地域と異なっているケースが多いことがわかった。本報告では、調査結果の
概要を紹介すると共に避難や安否システムを構築する際の留意点について話題
提供する。

報告2「防災・減災に向けて視覚障害当事者の思いを探る」
 神崎 好喜(視覚障害者支援センター・ピアプレース)

 視覚障害者にとって防災対策は、なんとかしたいがどうにもしがたいやっかい
ものである。その本音を探り、当事者視点から具体的提案をしたいと考え、
セミナーを開催した。今回は、セミナーの場で語られた当事者の声から代表的な
ものをピックアップし、提言としたい。

報告3「視覚障害者のための非常時における測位情報を利用した支援システム」
 小荷田 成尭(慶應義塾大学大学院・システムデザイン・マネジメント科)

 災害発生時に自力で避難、帰宅することが困難な視覚障害者が存在する。
本研究ではIndoor Message System (屋内GPS)とGPSを利用し、災害時に
支援が必要な視覚障害者の位置情報を救援者に知らせるシステムをデザインする。
これにより、円滑に支援を受けられる様にすることを目標にしている。また、
今回のシステムでは救援者として消防や救急だけではなく、施設管理者や家族
や友人も対象としている。本報告では、現状のシステム設計と、実証実験の予定、
課題について説明する。

【討論】 障害当事者が望む災害時の支援のあり方

申し込み方法:タイトルを「災害支援シンポ参加希望」とし、以下の内容を
メールにてお申し込みください。
 1.氏名、2.所属、3.連絡先メールアドレス、4.誘導、手話通訳等の
支援の必要性の有無(支援が必要な場合には、具体的に支援内容をお書き
ください)

申し込み先メール:jcom-jais@ml.keio.jp
申し込み締め切り:2013年9月20日(金)
定員:80名(先着順)

(中野泰志委員長、寺島薫委員よりの情報提供)